メッセンジャー開幕4連勝 本調子でなくても7回0封 金本監督「本当に頭が下がる」

 「阪神6-0中日」(28日、甲子園球場)

 マウンド上での姿はやはり頼もしい。中日打線を相手に7回0封。自分のピッチングに不満げな表情を浮かべた助っ人。それでも阪神・メッセンジャーが竜を封じ自身開幕4連勝だ。

 何度も首を左右に振った。「自分自身に苦しんでいた。フォームがタメのないものになっていた」

 本来の調子ではない。されど走者を出しても要所を締めた。初回、先頭・亀沢にいきなり遊撃への内野安打を許すも得点は与えず。四回も先頭・工藤に右前打されたが、続く大島を空振り三振。ここで二盗を試みた工藤を捕手・梅野が刺して併殺を完成させた。この後、平田に右翼フェンス直撃の三塁打などを浴びて2死一、三塁のピンチを招いたが堂上を遊ゴロに打ち取った。

 普段通りでない中で試合を作れる助っ人の強み。「七回(に入る)まではしっくりこなかった」。自分を評価したのは三者凡退に封じた最後の七回だけ。カーブが高めに浮くなど制球面でも納得できなかった。「いつも調子がいいわけではない。その中で『0』を7個つけられたのはよかった」。来日8年目。培ってきた引き出しの多さでつかんだこの日の白星は、セ界トップの4勝目だ。

 助っ人の好投に金本監督も目尻を下げる。「4勝ですか。開幕は3月ですけど本当に頭が下がる思いです」と賛辞の言葉。「調子がない中で、ああやって7回をゼロというのは経験なり技術であり、そういうものだと思います」と称えた。

 “新たな仲間”と浴びる大歓声がうれしい。「昨日は初ヒット、初タイムリー。今日も打ってくれた。続けていって欲しいね」。先制打をプレゼントしてくれたキャンベルとのお立ち台に感慨深げだった助っ人。「験担ぎをしているか?ノー。チームメート(が打ってくれたこと)に限る」。仲間とファンを笑顔にするため、白星を量産していく。

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