メンデス、大谷の165キロ超えも ボール「小さいので」
阪神の新外国人選手、ロマン・メンデス投手(26)=前レッドソックス傘下3A=が29日、西宮市内の球団事務所で入団会見を行った。MAX162キロを誇る右腕は、日本のボールに対し「小さいのでもっとスピードが出せそう」と好感触。日本最速は日本ハム・大谷がマークした165キロだが「そこも目標にしたい」と最速記録更新を誓った。
明らかにでかい右手に包まれたボールが、“ピンポン球”のように見えた。「日本のボールは(米国より)一回り小さい感じがあるから、もっとスピードが出せるかもしれない」と笑顔で好感触を口にしたメンデス。最速162キロ右腕が目標の一つに掲げたのは、球速の“大谷超え”だ。
日本最速記録は昨年、日本ハムの大谷がたたき出した165キロ。スライダー、フォークを駆使するメンデスだが「ストレートが一番、自信のあるボール」と力を込める。球団関係者も「軽く投げても96、7マイル(およそ156キロ)が出る」と評する豪腕。日本のボールにしっかりと順応できれば、記録の更新も夢ではない。
本人も「チームが勝つことが一番だけど、そこを目標の一つとしてやりたいなと思っている」と誓った。プロ野球において、球速はファンが注目するポイントの一つ。チームにとっても大きな戦力となりうる。かつて日本最速をマークし、横浜、巨人などで活躍したクルーンは、ストッパーとしてほとんど本塁打を浴びなかった。
ボールの質にもよるが、一般的にスピードが上がれば長打を浴びる確率は下がるとされている。僅差の終盤を任される投手であれば、長打は絶対に避けなければならない。リリーフ投手として確かな素質を秘めているメンデス。日本で成功するメンタル法についても、日本人メジャーリーガーたちから学んでいた。
レンジャーズ時代にチームメートだった藤川から「紳士的に取り組んでいく」という姿勢を学んだメンデス。レッドソックス時代には上原、田沢から「コントロール良く」と制球力の重要性も勉強してきた。
入団会見後には甲子園のグラウンドに飛び出し、マテオと外野の芝生でキャッチボールを行った。日本の冬の寒さにも影響されず、約70メートルほどの遠投、ウエートトレーニングなどで汗を流したメンデス。「日本の良さも聞いてきた。ここで活躍したいという思いでいっぱい」と剛速球を武器に、ジャパニーズドリームをつかむ。