藤浪WBC球で殺人ツーシーム!ダル“魔球”で世界の右打者斬る

 阪神の藤浪晋太郎投手(22)が26日、鳴尾浜でブルペン入りし、変化球も交えて60球。曲がりが大きくなるといわれるWBC球での投球練習後、ツーシームで右打者の内角を突くと宣言した。捕手を務めた小豆畑が捕球に苦労するほどの変化量。レンジャーズ・ダルビッシュのような“殺人ツーシーム”で世界に挑む。

 WBC球の特性を生かす。藤浪の持ち球であるツーシームに“殺人的”な変化がついた。「左(打者)の外にも使いますし、右(打者)の内(内角)にも使いますよ。両方使えます」。世界の右打者の内角を果敢に突いて投球の幅を広げる。

 NPB公認球よりも、変化が大きくなると言われるWBC球。縫い目が高く、球の重心も芯からズレているとされ、投げ方が同じでも曲がり幅は異なる。この日のブルペンでも、右打者の内角を想定してツーシームを投げ込んだ。数球はシンカーのように沈んで落ち、捕手を務めた小豆畑が捕球にひと苦労する場面もあった。

 今オフ、ともにトレーニングに励んだレンジャーズ・ダルビッシュも同球種の使い手で、右打者の膝元に食い込む“魔球”で空振りや鈍いゴロを量産。打者の踏み込みを甘くさせることで、外角球をより生かすことができる。敵を圧倒する様は“殺人ツーシーム”と呼ばれるほどだ。「曲がり幅も気にしないことはないですけど、キレ、球の強さを意識したい」と藤浪。今後も精度を高めることに専念する。

 一方で、直球については手応えを口にした。「今日は暖かかったですし、感じもちょっとずつ良くなってきている」。投手の原点である右打者の外角低めに勢いのある球が何度も決まった。「150キロくらいかな」と小豆畑はうなった。日を追うごとに順調な仕上がりをみせている。

 視察に訪れた香田投手コーチは「メカニック的にも良かった。ひとつひとつの球にも力があったし、シーズン中と変わらないぐらいだった」と高評価を与えた。だが右腕は「良かったり、悪かったり。これから球数も増えていきますし、しっかり練習していければ」と慢心することなく、キャンプでしっかり固めていく決意を示した。

 チームより一足先に“開幕”を迎えるが、3月7日のWBC初戦を逆算して調整を進めていく。侍に欠かせぬ戦力になる-。虎のエースが着々と準備を進めていく。

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