岩貞 勝って被災の故郷・熊本支援だ 「勝ち星か奪三振数で」寄付

 阪神・岩貞祐太投手(25)が27日、熊本県内の二つの小学校で行われた熊本復興支援イベント「被災地訪問野球教室」に参加した。震災後初めて故郷・熊本を訪れ、被害の甚大さに言葉を失ったが、子どもたちの明るい笑顔に心は安らいだ。完全復興に向けて資金面での支援を誓った。

 小学校へ向かう道中、故郷の現状を自らの目で確かめた。「ひどかったですね。道もうねっていたり。ここ(小学校)は家から10分ほどなんで、あれ、あそこにあったのになっていう所が更地になっていたり…」。よく知る場所だからこそ、ショックの度合いも大きかった。

 被害の大きさを再確認し、胸が痛くなった。それでも、いざ学校に到着してみると「子供たちが本当に元気で安心しました」と胸をなで下ろした。

 子供たちの元気に救われたが、町の復興はまだ遠い。今回の野球教室や寄付など「やれること、やるべきことがある」と、これからも支援を続けていくことを誓った。

 具体的な支援金額については未定としたが、岩貞は「勝ち星か奪三振数で」と、自身の活躍に応じて決める考えを示した。来季の目標は「13勝」と公言しており、奪三振数でも大幅増を狙う。

 今季の奪三振ランキングは156個でリーグ4位。大台の200個も視野に入るが「そこはまだ遠いというか。まだ自分の技量では程遠いと思うので。そこは何が足りないか探しながらやっていきます」と貪欲に量産をうかがう。

 仮に支援金の指標を奪三振数とするならば、「今年までとは多少違う意識が芽生えることもあり得るので」と岩貞。150キロ近い速球とスライダー、チェンジアップに磨きをかけ、技量アップを故郷の復興につなげる。

 その一方で、「それ(奪三振数増)がチームのためになるかというと、勝つことがチームのためになるので。そこは慎重にというか、自分の中で考えて答えを出していきたい」とし、個人成績にとらわれすぎず、あくまで最優先すべきはチームの勝利だと再確認した。

 震災の後遺症に苦しむ地元の人たちに、スポーツが持つ力で希望を与えたいと語った25歳。熊本と阪神。両方に貢献するため、一人でも多くの打者を打ち取っていく。

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