金本監督10日緊急帰阪 FA交渉解禁11日に糸井に即アタックへ

 阪神・金本知憲監督(48)が10日に緊急帰阪し、11日に予定するオリックス・糸井嘉男外野手(35)とのFA交渉に備えることが4日、明らかになった。FA宣言選手がコミッショナーから公示される10日に球団が糸井サイドに連絡を入れ、11日に「会いたい」意思を伝える。ここでOKが出れば指揮官が即、交渉役として直接出馬するための措置。金本監督が糸井に直接ラブコールするため、一時キャンプ地を離れる。

 糸井に会いたい。金本監督はその一心で秋季キャンプ地の高知を離れる。阪神が交渉解禁日の11日に大阪市内のホテルを予約し、交渉のテーブルを準備していることが判明した。コミッショナーからFA宣言選手が公示されるのは10日、午後3時。「意中の人」とすぐに連絡を取れるかどうか不明だが、指揮官が交渉役として直接出馬するため、10日に一時帰阪することが決まった。

 球団関係者の1人が「監督は(10日に)大阪へ帰られると思います」と明かした。FA選手とは公示日までは電話での接触もできない。それでもあらゆる可能性を踏まえ、解禁即アタックの準備を整えるという。

 阪神は糸井が現在、関西でトレーニングを行っていることをキャッチしている。返事の有無にかかわらず、10日に帰阪しておけば、糸井の都合次第で11日の交渉が何時にスタートしても対応できるというわけだ。

 FA戦略は早くから糸井に照準を定めてきた。糸井待望の主唱者はほかでもない、金本監督だ。53盗塁の足、長打力…。35歳のストロングポイントは超変革の第2章にフィットし、現場の長がシーズン中に痛感した「足りないもの」を埋められると判断された。

 今オフのFA市場には投手、野手ともに魅力的な名前が並ぶ。夏以降、本格的に獲得調査を行ってきたターゲットも数人いたが、本命は不動。今月1日に糸井が国内FA権の行使を表明すると、安芸で朗報を聞いた金本監督は球団幹部に「欲しい戦力です」と、改めて獲得を熱望したほどだ。

 この日は坂井オーナーがキャンプ地を訪問し、紅白戦を視察した。夜は四藤球団社長、高野球団本部長らフロント、金本監督以下コーチ陣とともにチーム宿舎内の料理店でテーブルを囲んだ。

 会食前、囲み取材に応じた坂井オーナーは「皆さんが思っているような話は絶対にしませんから、聞かないようにしてください」とFA関連の質問をNGとした。これに呼応するように金本監督は「内緒です」。会食後、球団首脳は一様に「何もありません」と口をつぐんだ。コーチ陣を交えたシーズン慰労の場で補強戦略が主題になることはないが、糸井の「い」の字も出なかったとは考えにくい。

 4位からの逆襲へ、金本監督は「補強は不可欠」と言う。新助っ人の人選も「糸井獲り」の成否次第になる。直球でありったけの誠意を伝えたい。運命の11・11。金本監督は一大交渉に備え、大阪でスタンバイする。

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