岩崎 連投OK!セットアッパー任せろ! 自己最速タイ146キロ

 「フェニックスリーグ、ヤクルト3-2阪神」(11日、西都原運動公園野球場)

 来季セットアッパーとして期待のかかる阪神・岩崎優投手(25)が11日、みやざきフェニックス・リーグのヤクルト戦で、10日・巨人戦に続いて連投をこなした。自己最速タイの最速146キロを計測して1回を無安打無失点。金本阪神の鍵を握る左腕が来シーズンへ向けて、大きな一歩を踏み出した。

 連投にも関わらず、球の勢いは増していた。独特のフォームから放たれるキレのある直球。来季セットアッパー構想がある岩崎が、十分な適性をみせた。

 「(連投に)肩の状態とか、指の掛かりは悪くなかったけど、同じボールでもっとコントロールできればよかった。(心境的には)特に変わりはなかった」

 10日・巨人戦(アイビー)に続いての登板。2-1の八回からマウンドに上がった。先頭の広岡に対して直球2球で追い込み、カウント2-2となった後、再び高めの直球で空振り三振。三振を奪った球は自己最速タイとなる146キロを計測した。次打者・比屋根には四球を与えたが、続く谷内を遊ゴロ併殺打。結果的に3人で抑え、無失点で切り抜けた。

 シーズンになればさらに長い連投も任されることになる。経験がないため、慎重に事を進めていく。試合後、「今は(肩が重くなるとか)そういう感じはないけど、しっかり夜のケアとかをしていきたい」と話した。これまでは先発。無理をすると体への負担は大きい。秋季キャンプ、オフを経て、じっくりと順応させていく。

 初めての連投に掛布2軍監督は「全然問題ないんじゃない」と評価。続けて「上(1軍)と相談しながらだけど、最終クール辺りで3連投も1回くらいやらせてみるつもり」と話した。左腕も「3、4連投とか、だんだん積み重なってくるのが中継ぎの仕事なので」と前向きだ。

 金本監督も評価する高めの直球にこだわりを持つ。「きょうは意図してじゃなく噴いて(浮いて)しまった。それは(金本)監督からも言われているし、狙って高めに投げられるように継続してやっていこうと思う」。配置転換と並行して、自慢の武器に磨きをかけていく。

 初の連投をこなし、希望は確信へと変わりつつある。新境地に挑戦する左腕への期待は、さらに大きくなった。

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