「阪神４－１巨人」（１９日、甲子園球場）

　雨上がりの甲子園に、ようやくの白星が輝く。１１戦目にして、甲子園での伝統の一戦今季初勝利。「（甲子園で巨人戦未勝利を）何回も聞いてますけどやっとですね」。阪神・金本監督も笑顔を浮かべる。結果だけでなく、トンネル脱出を導く内容にも価値があった。

　期待の若虎が躍動した。高山の先制弾に続き、二回は板山と北條の適時打で３点を追加した。流れを引き寄せた４得点を、岩貞の好投で守り抜いた。ＣＳ進出が消滅している状況であり、空も灰色の雨模様。それでも、スタンドを埋めてくれたファンに応える勝利に、来季につながる明るい光が見えた。

　「（初勝利まで）ちょっと長かったですけどね。（ファンは）スカッとしてくれましたかね？（甲子園の巨人戦は）２試合あるんですかね、とにかく目先の試合を精一杯頑張ります」と金本監督。ここで立ち止まることなく、残り６試合すべてを勝ちにいく。限られた試合の中で、せめてもの意地は見せる。