高山 虎新人最多安打にM10! 残り11戦「3番」で坪井超え決める

 阪神・高山俊外野手(23)が12日、残り11試合を一戦一戦全力で戦い抜き、ルーキーイヤーを完走することを誓った。98年に坪井智哉(現DeNA打撃コーチ)がマークした球団新人最多の135安打まで、あと10本に迫っている。8月20日・巨人戦(東京ドーム)から定着している3番に座り続け、18年ぶりに猛虎の新人記録を塗り替える。

 ついにラストスパートに入る。チームは132試合を消化して、高山自身も123試合に出場。堂々のレギュラーとして過ごしたプロ1年目はあと11試合となった。この日、東京から帰阪したルーキーは「残り試合が少なくなっているのは分かっていることなので、1試合1試合という気持ちです」と、目の前の試合と目の前の打席に集中する姿勢を示した。

 順調に開幕スタメンデビューを果たし、その後は一度も出場選手登録を抹消されることなく、グラウンドに立ち続けた。「ここまで大きなケガをすることなくやってこられたので、最後までしっかり仕事をしたい」。ルーキーイヤーの完走を目前にして、改めて気持ちを引き締め直した。

 打順は1番でスタートし、一時下位に入ることもあったが、3番に定着した8月20日以降の18試合は69打数22安打、打率・319とコンスタントに安打を積み重ねる。何よりも両リーグトップの得点圏打率・400という勝負強さが際立つ。新人ながら中軸の適性を十分見せている。

 「後ろに(福留)孝介さんがいるので、何とか孝介さんにという気持ちが結果につながっているのかなとは思います」。自身の直後にどっしりと座る4番・福留の存在が好調の一因と自己分析する。

 残り11試合では数々の新人記録に挑む。現在125安打の高山は阪神の新人安打数3位だ。2位・赤星憲広の128安打はもちろん、中日での新人時代に福留がマークした131安打も射程圏内だ。そして、その先に坪井の阪神球団記録135安打がある。

 18年ぶり記録更新の期待は大きいが、高山は「それはもういいです」と過度に記録を意識することはない。「1試合1試合です」と繰り返し、平常心を強調した。現状なら残り試合も3番での出場が濃厚で中軸打者として、“福留超え&坪井超え”を狙う。虎の黄金ルーキーと呼ばれる背番号9が球団新人史上最高のヒットメーカーとなる。

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