鳥谷、球団トップタイ12年連続100安打 天敵・山中から虎1年ぶり適時打

 「ヤクルト0-5阪神」(11日、神宮球場)

 やられっぱなしでは終われない。今季5度目の対戦で初めてヤクルト・山中に土を付けた。7号ソロを含む2安打2打点で天敵攻略のお手本を示したのが阪神・鳥谷敬内野手だ。試合後、打のヒーローがクラブハウスへ引き揚げるまで、虎党による鳥谷コールの大合唱が鳴りやまなかった。

 苦しめられた変則右腕にようやく一矢報いた。鳥谷は「細かいことは考えていなかったけど、とにかくチームが勝てるようにと思っていた」と自身の活躍よりも1週間ぶりとなるチームの勝利を素直に喜んだ。

 ハイライトは1点リードの五回1死。カウント1-2からの4球目、内角低めのスライダーを捉えた。快音を残した打球は低い弾道で右翼席に突き刺さった。7月5日・巨人戦(東京ドーム)以来、52試合ぶりに飛び出した一撃にも背番号1はほとんど表情を変えることなく、速いペースでダイヤモンドを一周した。

 先制点も主将のバットから生まれた。三回1死一、三塁から外角へのスライダーにうまく対応して右前に運んだ。「チャンスで回ってきたので、何とかしたいと思っていた」と振り返る1本で節目の今季100安打に到達。藤田平(67~78年)、和田豊(88~99年)に続き、球団史上3人目となる12年連続100安打をマークした。

 「今は特に何とも思わないですけど、試合に出続けることは大切だと思っている」。今季は打撃不振の影響で連続フルイニング出場こそ途切れたが、連続試合出場は1741で継続中。7試合連続で本職の遊撃ではなく、三塁での先発出場が続くが「ポジションは自分で決められないので、チームに必要とされるところでやっていく」とフォア・ザ・チームに徹する中で結果を残すのが鳥谷流だ。

 この日敗れると同率で最下位タイとなる危機だったが、主将が救った。「誰がとかはないけど、打てれば雰囲気はよくなると思うし、どんどん打っていければ」。鳥谷のバットがチームを勢いづけ、関東での今季ラストゲームに勝利をもたらした。残り11試合。背番号1が最後の意地を見せる。

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