岩崎が漫画「グラゼニ」登場へ!原作者が対談で“雑草男”に一目ぼれ

 阪神・岩崎優投手(25)が、週刊モーニングで連載中の人気野球漫画「グラゼニ」に登場する可能性があることが22日、分かった。MBSラジオの企画で原作者・森高夕次氏との対談が実現し、検討の運びとなった。13年度ドラフト6位入団の雑草男が、サクセスストーリーの主人公になるかもしれない。

 無名だったアマチュア時代からプロの扉をたたき、今や阪神の先発ローテの一角。原作者・森高氏が求めていたのは、そんなプロ野球選手だった。若手を積極起用する新生・金本阪神の中で、思い描く物語と最も合致したのが今季3年目の岩崎。左腕が紡ぐ人生を多くの人に伝えたい。

 7月9日。MBSラジオ「ベースボールパーク」の企画で、岩崎との対談が実現した。清水東高では2年夏の3回戦が最高成績。それでも、言葉の端々から感じる「プロ野球選手になりたかった」という思いに、徐々に引かれていった。

 高校時代、岩崎は投手陣随一の練習の虫。全体練習終了後、1時間のシャドーピッチングを3年間欠かさずやり通した。地元・静岡の世界遺産「三保の松原」を望む久能海岸の砂浜で足腰を鍛え、自宅近くの日本平の急勾配を駆け上がった。

 国士舘大に進むと素質が開花し、縦じまに袖を通すと1年目から5勝を挙げて大ブレーク。今季は春季キャンプ中に発症した背中痛で出遅れたが、ここまで12試合に登板して3勝4敗、防御率3・26。金本監督もほれ込む独自の軌道を持つ直球は最大の武器だ。スタミナ面など課題もあるが、目標の舞台で輝いている。森高氏はそんなストーリーに感銘を受けたという。

 週刊モーニングで連載中の「グラゼニ」は5年前にスタート。これまで巨人・高橋監督や米大リーグ・レッドソックスの上原、楽天・今江、中日・又吉など、一流選手が登場している。出版関係者は「連載が始まって、好評なら単行本として出版する可能性もあります」と説明。本格的な執筆活動などはまだ検討段階だが、出版社も全力でバックアップ態勢を整えている。

 次回先発は25日・DeNA戦(横浜)が最有力で、ここまでの調整は順調だ。自身が紡ぐ物語は、まだ道半ば。まずは目の前の一戦に全力を注ぐ。描き続ける夢に、終わりはない。

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