藤浪、自己ワースト9敗目 走られ放題のコイ患い…今季5戦4敗

 「阪神2-7広島」(17日、京セラドーム大阪)

 負のスパイラルから抜けられない。またしても阪神・藤浪が首位広島に屈した。かつて鯉キラーで鳴らしたが、今季は5試合の登板で0勝4敗。15年9月3日の白星を最後にとうとう5連敗となった。試合後は自虐的に言った。

 「広島に限らず今年は勝てていない。たまたま対戦が多くて特に勝っていないですが…。盗塁もされましたけど、しっかり打たれたという印象です」

 初回に2点の援護をもらいながら、ジリジリと追い上げられた。三、四回に1点ずつ返され、五回は3番丸に左中間へ勝ち越し二塁打を献上。さらに鈴木にタイムリーを浴び、試合を決められた。

 6回8安打4失点。苦戦した要因の1つが広島の機動力だ。出塁されると、執ように足でかき回され、リズムを崩してしまう。この日はベテラン鶴岡とバッテリーを組んだが、3盗塁を許した。金本監督からは「真っすぐで空振りを取れていないよね。もちろん、コントロールもあるんだろうけど、今年はずっと彼らしい真っすぐが見られていない」と指摘された。今後も対戦する可能性があるだけに対策は急務だ。

 46年ぶりの偉業にも黄色信号がともる。これで自己ワースト9敗目。江夏豊以来となる高卒1年目からの4年連続2桁勝利が厳しくなった。近年では松坂、ダルビッシュ、田中、前田でさえ成し得なかった大記録だが…。

 10勝どころかあと1敗で2桁敗戦に到達してしまう。「やられっぱなしなので何とかしたい。いいピッチングをしてやり返したい」と藤浪。このままでは終われない。藤浪らしい投球で意地を見せたい。

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