高山、意地の菅野撃ちで4試合連続安打

 「巨人3-0阪神」(6日、東京ドーム)

 悔しさを押し殺した。「すごくいいピッチャーでした」。ゲームが終わり、宿舎へ帰る道中で阪神・高山は、完封負けを食らった菅野をそう表現した。

 それでも一度だけ「H」のランプをともした。先頭で迎えた三回。2球で2ストライクを奪われるも、3球目の内角低めフォークに手を出さず、冷静に見極めた。続く4球目、ワンバウンドしようかという内角低め137キロフォークに反応。一、二塁間を切り裂く右前打にし、役割を果たした。

 得点には結びつかなかったものの、これで4試合連続安打。自己最長タイに並んだ一打を3年連続2桁勝利中の右腕からマークし、「1本出たことはよかったです」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 初回は内角スライダーにバットをへし折られて三ゴロに倒れた。五回は151キロ直球を打ち上げて遊飛。八回も左飛に倒れ、連日の猛打賞はならなかった。直球、ツーシーム、ワンシーム、フォーク…。菅野の持つ多彩な球種を三回の安打以外は捉えきれず、快音を響かせられなかった。

 「(全球種が決め球になる?)そんな感じでした」と振り返る。片岡打撃コーチは「昨日(5日)の試合では、一回から点が入ったわけだし…」と評価。高山の一打がきっかけとなって先制点を奪った前夜を引き合いに出し、改めて切り込み役としての期待を込めた。

 連日のナイターにも「疲れは今のところないですね」と高山は問題なしを強調する。その言葉通り、5日は午前11時前に球場へ来て汗を流したが、この日も同じ時刻に入って試合に向けた準備を進めた。

 先月29日から始まった関東9連戦も7日で終了する。8戦目を終えてプロ初アーチを含む38打数13安打、打率・342と好成績を残す。勝って巨人3連戦を勝ち越し、ゲーム差を縮めて8日の甲子園初戦・広島戦を迎えたいところ。背番号9も「そうですね。はい」と気合十分だ。大きな土産を手に聖地へ帰る。

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