梅野が先制V撃!荒れ球藤浪を好リード

 「ヤクルト2-6阪神」(29日、神宮球場)

 バットでは先制打を放ち、守っては懸命のリードで藤浪を引っ張った。「自分どうこうより、投げたピッチャーに勝ちが付くことが一番」。2戦連続でスタメンマスクをかぶった阪神・梅野が、3連勝を支える働きだ。

 「晋太郎にとっては今日が開幕戦ですし、なんとか援護したいと思っていたので、点が取れて良かったです」

 二回だった。1死満塁の好機。館山に対して初球を見送り、1ボールからの2球目だ。「満塁でしたし、ストライクゾーンに来たら思いきっていくつもりでした」。直球に反応すると、打球は詰まりながらも右前に落ち、二走・鳥谷も生還する2点適時打でチームを勢い付けた。

 初回、1死一、二塁のピンチをしのぎ、その直後の攻撃での価値ある一打。「初球のスライダーを見送れたことで、より思いきれるカウントをつくれたことが、このいい結果につながったと思います」。狙い通りのスイングで、自身の今季初打点にもつながった。

 守備では女房役として、熱投の右腕を支えた。「オープン戦で悪かったところを修正できていた。今日はストレートが良かったので、カウントが悪くても打ち取れた」。試合前から、藤浪と入念にコミュニケーションを図って挑んでいた。その成果が表れた。

 「(スタメンとして)任されてるので、自分がというよりピッチャーのために」と梅野。自分よりも投手。そしてチームの勝利。黒子に徹する気持ちが、主役級の働きを導く結果となった。

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