掛布2軍監督 高山よ狙え!トリプル3
「阪神2軍春季キャンプ」(2日、安芸)
阪神の掛布雅之2軍監督(60)が、ドラフト1位ルーキーの高山俊外野手(22)=明大=に3割、30本、30盗塁の「トリプルスリー」を目指すよう厳命した。ベースランニングでの力強い走り、初日より良化したスイングを見て「できる可能性を持っている」と断言。第2クールから全体練習に合流し、初実戦は20日に予定されている西武2軍との練習試合(安芸)をメドにしていることも明かした。
力強く走る姿が周囲の目を奪った。快晴の安芸で塁上を駆け回る高山の姿がひときわ映えた。スピード感だけでなく、ベースの回り方など高い走塁技術を見せたルーキー。直後、安芸ドームでの打撃練習中に掛布2軍監督が「トリプルスリーだよ!」と興奮気味に目標設定させた。
「小さくまとまってほしくないし、それくらいできる可能性がある。走り方もいい。それくらいの気持ちを持ってやってほしい。打撃の形も見せてくれているからね」と目を細めたミスタータイガース。明大時代は一塁到達のスピードが3・8~9秒。俊足の基準となる4秒を切る走力があり、スチールタイムも「速いほうだった」と担当の平塚スカウトは明かす。
大学4年の春は12試合で5盗塁を記録しており、年間30盗塁は不可能な数字ではない。スイングも初日と比べて明らかに良化。右方向へ力強く引っ張る打球が出てきており、本人は「だいぶ(マシンに)慣れてきました」と手応えを口にする。
トリプルスリーについては「まず自分のことをやるだけ。今は打てるようにしないといけないので」と一日も早い全体練習復帰が優先事項。右手首の手術でノースロー期間を設けたため、現在は肩肘をつくっている段階。フルメニューは第2クールからとなる見通しだ。
初実戦について指揮官は「20日をメドにね。でも勘違いしないでほしいのは、あくまでもメド。遅れてOKだから」と言いつつも「彼の野球を見てみたいよね」と声を弾ませた。確かな魅力を高山は安芸で見せている。