上本離脱…逆転負け…虎Wショックデー

 「DeNA7-4阪神」(7日、横浜)

 虎に試練が訪れた。腰を痛めて6日に出場選手登録を抹消された阪神・上本博紀内野手(29)が7日、大阪市内の病院で検査を受け、「左上前腸骨棘の亀裂骨折」と診断された。早期の1軍復帰は絶望的な状況。さらにDeNA戦は拙攻の連続で逆転負けを喫するなど、和田阪神にとっては踏んだり蹴ったりの1日となった。

 上本の離脱ショックを振り払うことはできなかった。八回までにわずか1得点と貧打に泣き、これが最後まで響いた。「追加点が取れなかった」。和田監督が、厳しい表情を浮かべて嘆いた。

 一回にゴメスの右前適時打で1点を先制後、1死一、二塁からマートンが初球を狙いにいって中飛に倒れた。新井良の三塁内野安打後に満塁とした場面も江越が初球を打ちにいって左飛に。「狙い球を絞ってファーストストライクから行く姿勢。そういうミーティングをしている」と和田監督。速攻を仕掛けたかったが、うまくいかなかった。

 毎回のように得点圏に走者を置いたが、一回と九回以外はスコアボードに0を並べ続けた。蓄積疲労を考慮し、福留をスタメンから外すオーダーを組んだ。中谷をプロで初めて1番、代わりに鳥谷を3番に入れた。試合前のメンバーは1番とクリーンアップ以外の野手は打率1割台。打線に迫力が欠けていることは否定できなかった。

 「孝介(福留)は、休ませないといけない。孝介をヘロヘロにさせるわけにはいかない。みんなでカバーしないといけない」。平田ヘッドコーチは険しい表情で嘆いた。

 試合前には、4日・広島戦(マツダ)の守備中に腰を強打し、出場選手登録を抹消された上本が、患部を亀裂骨折していたことが判明した。指揮官が「ちょっとかかりそう」と説明した通り、早期の1軍復帰は絶望的な状況となった。19盗塁をマークし足も使える選手会長の不在が長引くのは痛い。そのショックも計り知れない。

 福留の“休養”も響いて打線が本来の力を発揮できず、連勝も2で止まってしまった。やはり主力が試合に出ない時こそ、若い力に頼りたい。「そう簡単ではない。どうやって自分を出せるか」と指揮官は若虎に奮起を促すように語った。

 ここまでチームを支えてきた上本が復帰するまでの間は、虎にとっては試練だろう。だが、これを乗り越えなければ頂に到達できない。

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