江夏臨時C、藤浪に「もっと苦しめ」
「阪神春季キャンプ」(6日、宜野座)
もっと苦しめ-。阪神・江夏豊臨時コーチが6日、藤浪晋太郎投手(20)に対する「悩みのススメ」を説いた。この日70球を投げながらも、ブルペンで本来の投球ではなかった右腕を見て「もっと苦しめばいい」と、自らを追い込むことの重要性を語った。
「彼は日々苦労してるじゃない。今日だけじゃない。もっと苦しめばいい。苦しんで苦しんで、そこから自分の、これではダメだ、高校時代はもっといいフォームで投げてた、というのが分かれば」
試行錯誤を繰り返す様子をしっかり見ていた。藤浪はセットポジションでの投球を続けた中でノーワインドアップを試したが「合わなかったのですぐにやめました」と1球で終了。また「上と下のタイミングが合ってなかったので合わせるための練習です」と、右足一本で立ち、少し跳びはねてから4球投げたりもした。そうやってとことん悩めばいい。
藤浪は打撃投手に登板せず、15日の紅白戦に投げる予定。「彼は日々フォームが違う。まだ自分のがないわけ。作っている過程ではもっと苦しめばいい。苦しんでいい時期だから。なぜそれだけきついことを言うかと言うと、彼にはそれだけの期待度があるから」。苦しみは必ず花開くと信じて、見守っていく。