藤浪「3冠」狙う!江夏氏指令に応える

 阪神・藤浪晋太郎投手(20)が11月30日、鳴尾浜で自主練習を行い、来春の沖縄県・宜野座キャンプで臨時コーチを務める江夏豊氏(66)の指導を心待ちにした。前日、江夏氏が発したタイトル奪取のゲキに応えて、3年目は最多勝、最優秀防御率、最高勝率の「投手3冠」を狙う。

 華々しいデビューを飾ったプロ1年目から記録を打ち立てるたび、その名を聞いてきた。新人2桁勝利、2年連続2桁勝利。セ・リーグ高卒新人では、いずれも江夏氏以来の快挙だった。伝説の左腕が来春キャンプで臨時コーチに就任。指導を心待ちにする藤浪は敬意を込めてこう言った。

 「タイガースで一番のレジェンドの方だと思うので。技術的なことは左右の違いはありますけど、気持ち的な部分とか、せっかくのチャンスだと思うので、聞いてみたいことはいろいろあります」

 11月の暖かい日差しが包んだ鳴尾浜。ランニング、ウエートトレーニングで約2時間、みっちり汗を流し、目を輝かせた。「(江夏氏は)雲の上の存在です。マウンドでの考え方は人それぞれ違う。いろんな考えに触れるのも大事だと思う」。2月1日から7日間、飛躍へのヒントを得る絶好の機会だ。通算206勝(158敗)、193セーブを挙げた左腕の野球道を積極的に吸収する。

 レジェンドの指令にもすぐさま反応した。前夜のOB総会。現役時代、最多勝、最優秀防御率、最優秀救援投手など数々のタイトルを手にした江夏氏は、藤浪を「彼はタイガースだけじゃなく、リーグの日本球界の宝」と評し、「来年はタイトルを取れるような投手に育ってほしい」と期待を込めた。それを伝え聞いた藤浪も「タイトルを狙うなら、防御率、最多勝、勝率。最多勝は運の要素もありますけど、そのあたりを意識してやりたいと思います」と力強くうなずいた。

 今季は11勝(8敗)を挙げたが、前半戦は無駄な四球や失策から白星を取りこぼした。「自分自身、もったいない試合が多かった。自分のミスで負けた試合もあった。今年も狙える数字だったので、もったいなかった」。14年の最多勝は13勝。3年目を迎える来季はすべての面でレベルアップを図り、投手3冠を視野に入れる。

 運命に導かれるように対面を果たす来春。レジェンドの金言に耳を傾け、大投手への一歩を踏み出す。

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