鳥谷先制V打!“タイ”した速攻劇や

 「セCSファイナルS第1戦、巨人1-4阪神」(15日、東京ド)

 ライナーが中堅後方へ伸び、フェンス手前で弾んだ。チームメートが三塁ベンチから、背番号1へ拳を突き出す。阪神・鳥谷が決勝点となる先制適時二塁打。主将が初戦独特の緊張から解放し、勝利への推進力を生んだ。

 初回1死二塁。相手は今季6打席しか対戦がなかった内海だったが、迷いはなかった。初球。外角スライダーを踏み込んで捉えた。

 「(二塁走者の西岡)剛をかえしたいという気持ちだった。(シーズンでは)あまり対戦が多くなかったし、球種を絞って、ということはなくて、ストライクゾーンに来たらいこうと思った」

 球団史上初のCSファイナルS。その初戦の開始5分で主将が放った先制打は、チームを勇気づけた。和田監督は「あそこで流れができた。早い回に点が取れてよかった」とゴメスの2ランにつながる一打を称賛した。

 三回無死一塁は中前打を放つと、再びゴメスが適時打。主将の2安打は全て得点につながった。

 9月。日本ハムの稲葉が現役引退を表明した。鳥谷にとっては2013年の第3回WBCでのチームメート。影響を受けた存在だった。

 「早出(で練習)をしたりとか、若い選手を連れて打ったりする姿が印象に残っていて、学ぶべきものがあった」。言葉と背中で引っ張る大ベテランに尊敬の念を抱いた。

 日本ハムもパ・リーグのCSファイナルSに進出している。最後にもう一度、日本シリーズで戦う可能性があることも主将のモチベーションだ。

 初戦を取って巨人との勝敗は五分となった。「きょうはきょう。あしたも先に点を取ってこっちのペースにしたい」。過去を振り返っている時間などない。挑戦者は全力でぶつかるだけだ。主将が連勝へと導く。

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