呉昇桓が日韓通算300Sで周囲に感謝
「阪神3‐0巨人」(21日、甲子園)
走者を背負っても得点は許さない。阪神・呉昇桓が刻んだリーグトップの23セーブ目は、日韓通算300セーブ目。仲間からのハイタッチの祝福が胸に染みた。
「チームメートがハイタッチをしてくれて、特別な日になった。300という数字より、もっと大事なのは首位争いで初戦を取ったことの意味が大きい」
出番は3点リードの九回だ。先頭からの安打などで1死一、二塁に。一発同点の場面を招いたがロペスを一飛、高橋由を一ゴロに仕留めて締めくくった。
05年のプロデビューから、10年目で迎えた記念日。日本での達成となったが「チームメートや監督、コーチがやりやすい環境をつくってくれた」と話す。周囲への感謝は忘れない。それはグラウンドを離れても同じだ。
32歳となった15日の誕生日、守護神は「わかめスープ」を飲んだ。韓国の風習で、自身の誕生日に母親への感謝と長寿を願ってのこと。さらに、母親に「産んでくれてありがとう」と電話も入れた。積み重ねた300セーブ。支えがあるからこそ、ここまで来れた。
「300セーブを挙げるためにやってきていない。もっと積み重ねる過程だ」。まだ通過点。さらなる高みを目指す強いハートが、猛虎の進撃を支えていく。