聖地で交流戦初連敗…あぁ虎3位転落

 「交流戦、阪神2‐13西武」(29日、甲子園)

 目も当てられない大敗だ。阪神は交流戦初の連敗を喫し、巨人と入れ替わりで3位に転落した。中盤以降は中継ぎ陣が大量失点。奪った得点も結局、初回のマートンの2点適時打のみ。前日28日のあまりに痛い逆転負けに続き、かなり雲行きが怪しくなってきた。

 残ったものは疲労感だけ。試合も終盤になると、スタンドを後にする虎党の姿も…。目立ち始めた空席が、この空虚な敗戦を雄弁に物語っていた。

 交流戦初の連敗、初のカード負け越し。「やはり初戦を取らないと。ここまで踏ん張ってきたけど、そう思い通りにはいかない」。苦しい戦いに、和田監督も視線を落とした。

 ともに今季ワーストタイの19被安打、13失点。終わってみれば大差での敗戦だが、その差を広げたのは小さな“ほころび”の積み重ねでもあった。

 初回に1死満塁からマートンの中前2点適時打で先制。ただ、続く好機に後続が倒れると、二回以降も制球に苦しむ菊池から追加点を奪えない。1点を取れずに逆転を許した前夜。その負の流れが、徐々に呼び起こされていく。

 そして五回。先発・岩崎が栗山の右前適時打などで同点とされて降板すると、2番手以降の投手が踏みとどまれない。五回途中から登板の2番手・鶴が3失点するなど、五回以降は毎回失点。瞬く間に、試合はワンサイドの様相に変わった。

 「ちょっとビハインドになると、歯止めが利かなくなるね。点差うんぬんじゃないから」。チャンスをつかめない投手陣に、指揮官の嘆きも止まらない。

 ミスもあった。同点の六回無死一塁から浅村は遊ゴロで鳥谷が二塁ベースカバーの上本へ送球。だが上本がボールを握り直し、一塁へ転送もセーフとしてしまう。そこから3失点につながった。

 「記録に出ないミスというか、そういうところからつけ込まれている。甲子園でやってはいけない試合をやっている」。好機で1本が出ない打線。主戦級との差を埋められない救援陣。守りの乱れ。3位転落という事実以上に、暗い影を落としかねない敗戦となった。

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