“大呉算”虎の守護神3失点来日初黒星

 9回、自らの暴投で勝ち越しを許しぼう然とする呉昇桓(左は捕手・日高)=撮影・保田叔久
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 「交流戦、阪神5-7西武」(28日、甲子園)

 終盤から激しく動き出した大きな流れ‐。阪神が勝利を手中に収めたかに見えたが、守護神・呉昇桓さえも、乱戦の流れにのみ込まれた。

 「あのバント処理な。体勢が悪かったから無理しなくても良かった」。和田監督が悔しさを隠さず振りかえった“惨劇”は、1点リードの九回に訪れた。

 呉昇桓が先頭の金子侑に左前打を許し、秋山の初球に二盗を決められる。無死一、二塁となり脇谷の三塁方向のバントを、呉昇桓は体勢を崩しながら三塁へ送球。これが悪送球となり二走・金子侑が同点の本塁を踏んだ。

 守護神の状態は悪くなかった。「それ(球自体)は悪くはない。勝負には勝ってるんだけどなぁ」と指揮官。それだけに、敗戦の悔しさがあふれ出る。

 初コンビの捕手・日高との呼吸も乱れた。無死二、三塁から栗山を狙い通りスプリットで空振り三振に取るが、日高が後ろにそらし(記録は暴投)勝ち越し点を許す。3失点の呉昇桓は来日初の救援失敗。「自分の投球ができなかった」と厳しい表情を浮かべた。

 大きな流れ。指揮官が「あそこで1点を取らないと」とした2点リードの六回。1死一、三塁で大和がセーフティスクイズを狙うがファウルに終わるなど、追加点を奪えない。

 そして直後の七回だ。先発・メッセンジャーが二死三塁で左の代打・大崎を迎える。さらに1点を失いなお2死一塁でも左打者が続いた。いずれかで左腕へ継投する手もあった。だが和田監督が「あそこはメッセに任せたんでね。同点で収まってる」とした一手で、乱戦の流れを生む皮肉な結果となった。

 7カード連続で初戦を落とし、5月の負け越しも決定。「何としても取りたい試合だった。引きずらないように切り替えていきます」。負の流れを断つのは、次の勝利しかない。

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