藤浪、マー君ばりのギアチェンジや!

 「練習試合、阪神1‐1ロッテ」(1日、安芸)

 阪神・藤浪晋太郎投手(19)が1日、安芸球場で今年3度目の実戦登板で初先発した。和田監督は3回3安打1失点の結果以上に、内容を評価。ピンチで真価を発揮する姿に、大リーグ・ヤンキースの田中将大投手を重ね合わせた。さらに2年目の進化を数字も証明。今年3試合の奪三振率は驚異の15・43をはじき出した。

 内角に鋭く食い込む速球に4番のバットは空を切った。初回、1死二、三塁のピンチ。1点もやれないところで、藤浪が一段階ギアを上げた。今江を狙い通りの空振り三振に仕留めると、売り出し中のルーキー“アジャ”井上も右直。藤浪は珍しく自画自賛した。

 「(今江への)インコース真っすぐは清水さんの要求通りです。思い切って飛び込んでいけました。あの場面は理想というか、1番リスクが低い投球ができたと思います」

 メリハリが利いた投球術は、窮地の場面でより輝きを放つ。和田監督の脳裏に浮かんだのは昨季24勝無敗で大リーグ・ヤンキースに移籍した田中将大だ。

 「力を入れたときはマー君じゃないけど、走者がいないときは抑え気味で、走者を出してから腕を振る。いろいろと試しているんだろう。ストライクが取れたときはリズムが出てくる。内容はいい」

 2年目の進化は数字がはっきりと証明している。この日は3回を3安打1失点。直球とカットボールで4三振を奪った。これで今年は7イニングで12K。昨季8・24だった奪三振率は15・43に。今年ノルマに掲げる160イニングで計算すると、シーズンの奪三振数は約274個。昨季のセ・リーグ奪三振王・メッセンジャーは183だから驚異的な数字だ。

 特に、今年は直球で三振を奪うシーンが目立つ。オフから課題のインステップ幅を改善したことで、シュート回転が減少。威力ある直球が狙ったコースにコントロールされている。「ストレートの走りも悪くない。勝負どころでしっかりストレートで三振を取れている」と藤浪。中西投手コーチも「レベルアップしている」と評価した。

 昨年、3月2日にデビューを飾った安芸のマウンド。「初登板の試合はバタバタしていましたけど今日は落ち着いてできました」と感慨にふけることはない。「どこのコースにどの球種を投げたら、ファウルになるのか、打たれるのか。その感覚をつかみつつある。試したいことが試せたので収穫が多かったです」。藤浪は開幕だけを見据えている。

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