藤浪、マエケン直伝チェンジアップ上々

 先乗り合同自主トレに参加している阪神・藤浪晋太郎投手(19)が28日、沖縄・宜野座村野球場でブルペンに入り全球種を投じた。中でも今オフに広島・前田健太投手(25)からアドバイスをもらったチェンジアップは感触上々。レベルアップした同球種で、昨季、苦戦した左打者を封じる。

 南国の強い日差しが照りつけたブルペン。セットポジションから繰り出された白球が、すっと沈んだ。マウンドの藤浪は首をかしげ、マスクをかぶった小宮山に問いかけた。

 「ちょっと引っかかりすぎですか?」

 「もうちょっと落ちた方が良いですよね?」

 軌道を確かめたのは、チェンジアップだ。昨季は「まだまだ精度が高くない」と試合で使う比率は低かった。この日、ブルペンで投げた全34球の中でわずか4球。それでも進化したチェンジアップの感触は上々だ。

 「ある程度コントロールできているし、球速も抑えられていた。もう少し、精度を上げていきたい。ないと困るわけではないですが、あれば楽ですし、便利だと思います」

 本紙の正月企画で尊敬する広島・前田健太との対談が実現した。話題はやがて、藤浪が昨季、被打率・283と苦しんだ左打者対策に及んだ。マエケンは自らの経験を踏まえて、藤浪に左打者の攻め方を伝授した。

 「スライダーというのが自分の中で武器だったけど、どうしても左打者の内角へ投げるボールなんで、それと逆のボールを覚えてからは、すごく楽になったのはありますね。僕はチェンジアップを覚えてからすごく楽になりました」

 マエケンの言葉に、藤浪は真剣なまなざしで聞き入った。藤浪は前田健と同じように、左打者の内角に食い込む球種・カットボールを武器にする。チェンジアップが左打者の外角低めに決まるとさらに投球の幅が広がる。

右打者にも使える

 「それが理想です。低めに落ちたら右バッターにも使える。緩急が入るだけで、配球も変わる。左バッターに限らず、両方に使えるようにしたいです」

 藤浪は少し焼けた精悍(せいかん)な顔つきで話した。そして、体重アップで迫力が増した直球については独特の言い回しで表現する。

 「仕上がっているのか、仕上がってしまっているのか、良くなっているのか自分では分からない。見極めながらやっていきたいです」

 プロ2年目のキャンプインは3日後。すべての面で進化を遂げている。ブルペン投球は1球たりとも見逃せない。

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