岩貞虎入り前の五厘刈り!気合ピカイチ

 「練習試合、神奈川大4-0横浜商大」(27日、横浜商大)

 虎のドラ1左腕が気合の五厘刈りだ!阪神がドラフト1位指名した横浜商大・岩貞祐太投手(22)が27日、同大野球部グラウンドで行われた神奈川大学との練習試合に先発登板した。だが4回3失点で、チームも完敗を喫すると、試合直後にレギュラー陣全員が決意の五厘刈りを敢行。大学最後の関東大学選手権(30日開幕)へ、気合を入れ直した。

 超異例の光景だ。試合後の横浜商大グラウンド。三塁ベンチ前に、頭を青々と刈り上げたレギュラー陣が1人、また1人と姿を現す。そして、その中には猛虎がドラ1で指名した岩貞の姿が…。

 発端は、この日行われた練習試合。先発のマウンドには、ドラフト指名後初の実戦となる左腕の姿があった。周囲の期待が高まる一戦。だが、その空気が重圧となったのか、立ち上がりから不安定な投球を展開する。

 初回、先頭の右翼線二塁打と失策で無死三塁。続く打者に左前打を許して、わずか4球で先制点を献上。二回も味方失策が絡み2失点。前日は「いつでも投げる準備はできている」と話した左腕が、予想外の乱調だった。

 三、四回は3つの三振を奪うなどの完全投球。最速143キロを記録し、実力の片りんは見せた。それでも4回5安打3失点。4年生が引退した新チーム相手に、2安打完封負けという内容だ。

 佐々木監督は「気持ちがバラバラ。同じ方向を向いていない。今から出直さないと」と厳しい言葉を残し、試合後は岩貞の囲み取材を中止とし、休日予定だった28日も練習を行うことが決まった。

 が、事はこれだけで終わらない。直後にレギュラー陣が自らの頭を刈り始め、全員が“みそぎ”の五厘刈りを敢行。もちろん岩貞も、楽天からドラフト5位指名の西宮も、青々とした頭で姿を現したから、周囲は驚きだ。

 理由がある。30日からは、神宮大会を懸けた関東大学選手権が始まる。それを前に、同じ神奈川大学リーグの神奈川大学が練習試合を受けてくれた。

 リーグの代表としての責務がある。「同じリーグの大学が試合をしてくれたのに、初戦(31日の上武大戦)で負けるわけにはいかない」と佐々木監督は強い口調で話した。

 「一番(優勝への)気持ちを持って臨む大会になる」と話していた岩貞も思いは同じ。プロ入りの喜びは一時封印。五厘刈りでの闘魂注入で、大学最後の大会へ必勝を期した。

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