虎CS4度目挑戦も…悪夢の連敗で終戦

 「セCSファーストS第2戦、阪神4-7広島」(13日、甲子園)

 終戦。タテジマの鼓動が音を失った。宿敵・巨人への挑戦権が霧散した敗北。志半ばで戦うことを許されなくなった失意と悲しみの色が聖地を包む。猛虎の前に立ちはだかった厚い壁。4度目の挑戦も実らず阪神はファーストSでの敗退が決まった。

 西岡の先頭打者本塁打で引き寄せた流れ。だが、相手の好守に追加点を阻まれ、形勢が微妙に変化した。メッセンジャーが六回に逆転を許すと、懸命に踏ん張り続けた足元が一気に崩れた。勢いの渦にのみ込まれ、体の自由を奪われた。

 猛虎のプライド。2位の意地すら見せられなかった悪夢の連敗。巨人へのリベンジどころか、3位の広島に下克上を許した。巨人に3連敗を喫した8月下旬以降、長く苦しめられた負の連鎖を完全に断ち切ることはできていなかった。

 「選手たちは全力で戦ってくれた。選手たちの良さ、流れも含めて、引き出してやれなかった私の責任です」。終幕となった和田監督の全身からあふれた疲労感。指揮官としての力量不足を認め、謝罪の言葉を並べた。

 打倒・ジャイアンツで始まった今季。宿敵を打ち砕いての優勝を目標に描いた。前半戦終了時には2・5差と食い下がったが、終わってみれば12・5差。簡単には埋められない力の差を痛感させられた。

 「9月、10月の失速はいろんな意味でのスタミナ不足。1年間戦える体力、精神力というところをもう一回見つめ直して、鍛えていかないといけないと思います」。144試合を戦い、チャンピオンフラッグを勝ち取るための心と技の鍛錬を来季への課題とした。

 終戦は次の始まりを意味する。契約最終年を迎える来季、9年ぶりのリーグ優勝を十字架に背負う。種をまき、水をやり、地表に出た芽を開花させなければならない。失敗に学び、反省し、成功へと結びつける。逆襲の扉は自力で開けるほかない。

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