鶴竜、綱の意地!逸ノ城にリベンジ

 「大相撲九州場所・6日目」(14日、福岡国際センター)

 鶴竜が綱の意地を見せた。初顔合わせの秋場所に相手の変化で苦杯をなめた関脇逸ノ城を、2分を超える大相撲の末に寄り切って全勝を死守。大鵬に並ぶ史上最多通算32回目の優勝を目指す横綱白鵬が、高安にはたき込まれ1敗となったため、単独トップに立った。

 何が何でも勝つ。鶴竜が綱の意地を燃えたぎらせた。右の相四つ。立ち合いは逸ノ城に有利で、すぐに右四つがっぷりに組んだが、ここから勝利への強い執念を見せた。

 横綱といえども何より欲しいものは白星とばかり、逸ノ城の巨体に頭をつけた。低い姿勢から44キロも体重が重い相手を土俵際に押し込んだが、逸ノ城も粘りに粘り、俵の上に立ったままピクリとも動かない。2分を超える大相撲になり、館内から大歓声が上がった。

 「長い相撲だったけど(まわしの)いいところを取っていたので、焦らずじっくりといった。今日は(相手の)変化はあまり頭になかった。立ち合いはあまりよくなかったけど、その後しっかり自分の形を作れました」

 その後、数度の攻防があったが、横綱の忍耐力が怪物のパワーを上回った。最後は頭をつけたままで寄り切り。見守った北の湖理事長(元横綱)は「横綱が頭をつけたら意地でも負けられない。その気持ちが出ていた」と褒めた。

 秋場所13日目。両国国技館の土俵にどよめきが起こった。鶴竜が新入幕の逸ノ城に屈した。ザンバラ髪の巨漢は立ち合いヒラリと左へ変化。横綱は目標を失って前のめりに倒れ込んだ。

 それから今場所までの約2カ月間、鶴竜は惨敗の幻影とも戦った。見たくもないビデオを何度も見て、上り竜のような相手を研究した。そして結論を出した。「あまり意識しないこと。ムキにならないで、自分の相撲を取ればいい」。この一番では冷静さが際立った。怪物の出現で横綱も成長した。

 ライバル白鵬が敗れ、6日目で単独トップに立ったが、この男に限って慢心はない。「今日はちゃんと勝つことができてよかった。でも、まだ場所は半分も終わっていない。これからも一番一番に集中していくだけ」。悲願の横綱昇進後初優勝へ、大きな山をひとつ越えた。

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