白鵬10連勝で北の湖超え&輪島に並んだ

 「大相撲夏場所10日目」(21日、両国国技館)

 横綱白鵬が“輪湖”をとらえた。関脇豪栄道をとったりで下して10連勝。横綱勝利数は歴代4位の輪島に並ぶ466勝とした。連続2桁勝利は38場所に伸ばし、北の湖を超えて単独1位に立った。稀勢の里は琴欧洲との大関対決をきめ出しで制し、自身初の初日から全勝。賜杯争いでは大関鶴竜が1敗で追走。2敗の横綱日馬富士、大関琴奨菊、平幕の時天空が勝ち越しを決めた。

 速攻だった。白鵬は立ち合いすぐに豪栄道の右腕を抱え、左に回り込みながらとったりを決めた。「体が動いている感じですね」。稀勢の里とともに無傷の10連勝。25度目の優勝へ、エンジンがかかってきた。

 これで勲章が2つ加わった。輪島に並ぶ横綱勝利数466は、歴代4位タイ。「日ごろからお世話になっていますし、会ったときに『抜かれたな』と言われるんじゃないかな。あらためて輪島さんの偉大さを感じます」と表情を変えずに話した。

 38場所連続2桁勝利は、北の湖を上回って歴代単独1位。「毎場所、目標は千秋楽まで取りきること。それが今日の大記録に結びついたと思う」と達成感を口にした。横綱勝率は昭和以降の最高で、双葉山(8割8分2厘)を上回る8割9分6厘。1場所平均の白星が13・44勝なら、横綱在位35場所で休場ゼロ。無類の安定感を誇る。

 転機は昨年夏場所に訪れた。初日の安美錦戦で金星を許し、左人さし指を骨折。9日目までに4敗を喫して休場危機に陥った。10勝5敗で終わったが「それがなければ達成できなかった。(休場の)流れになったけれど、指以外は元気だったからね」と今は納得している。

 師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)は「あれからダンベルを使うようになって、胸の厚みが戻った。左上手にこだわらず、おっつけるようになった。場所中は、お客さんが来ても酒を飲まなくなった」と振り返った。

 07年名古屋から綱を張る白鵬。「昇進した時は3年、5年という気持ちでした。(今は)10年やっていきたいと思っています」とキッパリ。白鵬時代は当分、終わりそうにない。

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