横審一転、日馬ベタ褒め「白鵬と互角」

 「大相撲初場所」(13日初日、両国国技館)

 大相撲の横綱審議委員会(横審)による稽古総見が7日、両国国技館内の相撲教習所で行われ、白鵬と日馬富士の両横綱は、同じ相手と続けて取る三番稽古で5勝5敗だった。横綱同士の稽古は、総見では10年初場所前に朝青龍と白鵬が2番取って以来3年ぶり。横審の鶴田卓彦委員長(元日本経済新聞社会長)は、新横綱場所で9勝6敗に終わった昨年九州後に酷評した日馬富士を絶賛し、巻き返しを期待した。

 日馬富士に勢いが戻ってきた。横綱として初めて臨んだ稽古総見。9勝に終わった九州場所後に酷評された横審の評価を、ひょう変させた。

 白鵬と連続して10番。一気の押し、右のど輪で攻めた寄りで2連勝。右四つで組むと4連敗したが、右を差す速攻で3連勝。最後は押しに屈して5勝5敗。日馬富士は「いい汗が流せた。勝ち負けより、互いに力を出し切ったことが大切」と、明るい表情で話した。

 鶴田委員長は「いい稽古で感心した。全く互角だった。日馬富士はいいんじゃないか?二人で頑張って千秋楽決戦になれば」と期待を寄せた。もっとも、以前と同様に「また不振なら注意する。クンロク(9勝6敗)はダメだ。最低でも10勝」と、“処分”を課す可能性も残した。

 初場所も9勝以下なら「もう引退(勧告)ですよ」と話していた歌舞伎役者の沢村田之助委員も「小さい体で横綱の重責を果たして立派。わたしは一番に期待している」と絶賛した。

 武蔵丸、朝青龍、白鵬と3代続けて、横綱としての初優勝は昇進2場所目。横審の向かい風も弱まり、日馬富士は「期待に応えられるよう、一生懸命ベストを尽くす」と、静かに闘志を燃やした。

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