日馬5連敗 新横綱ワースト

 「大相撲九州場所千秋楽」(25日、福岡国際センター)

 新横綱日馬富士は、横綱白鵬に下手投げで敗れて、9勝6敗に終わった。日馬富士は5連敗となり、新横綱場所としては史上ワースト。また、2桁白星に届かなかったのは、8勝7敗に終わった87年九州場所の大乃国(現芝田山親方)以来の屈辱となった。4場所ぶり23度目の優勝を決めている白鵬は、横綱対決を制して、14勝1敗で締めくくった。

 豪快に裏返しにされた。日馬富士は乱れた大銀杏(おおいちょう)に土がついたまま、支度部屋近くに備えられたテレビ中継用のモニターに映る取組を力ない表情のまま、じっと見つめた。

 歯切れ悪く振り返った。「立ち合いが…。まったしたから呼吸が合わなかった。出し切ったというよりも、やれることをやった」。右を差して追い込んだが中央に押し戻され、巻き替えされた左の下手投げに屈した。

 新横綱の5連敗は、1947年11月場所(11日制)で前田山が喫した4連敗を下回るワースト記録。5連敗だけをみても、1場所では99年秋場所の3代目若乃花以来。新横綱の10勝未満も大乃国以来25年ぶりだ。

 低迷の一因に横綱土俵入りを挙げた。「土俵入りが終わって、どう自分のペースに持っていくのか…」。秋巡業から「相撲の神様と向き合う儀式。心が熱くなる」と神聖視していただけに、疲労は想像以上だった。集中力も乱れていた。

 それでも、批判は免れない。北の湖理事長(元横綱)は「連敗が場所の前半だったら」と、途中休場に値する内容と示唆。「(白星は)最低でも2桁。5連敗は恥ずかしい」と断罪した。

 2場所連続の全勝優勝からの暗転劇。日馬富士は「経験に、勉強になった。わたしはこれから。心と体を鍛えたい」と誓った。強さともろさを見せた1年。来年へ向けて「自分の年にしたい」と言い切った。

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