日馬富士、にらみ合いも冷静に9連勝

 「大相撲秋場所9日目」(17日、両国国技館)

 綱とりに挑む大関日馬富士は豊ノ島を外掛けで退け、全勝を守った。途中で相手と距離が空き、見合う場面もあったが冷静さが光った。平幕の旭天鵬は栃煌山を寄り切って9連勝、元関脇高見山を上回る外国出身力士では通算勝利数で単独1位の813勝とした。安美錦を寄り切った横綱白鵬を加え、3人が9連勝。大関稀勢の里、平幕の高安は初黒星を喫した。

 観客がどよめいた。日馬富士が1メートルほどの距離を挟んで豊ノ島をにらみ、3秒ほど経過した時だった。立ち合いから左のど輪で攻め、右上手を取ったが、まわしを切られて離れた。

 両肩を上下させ、力を抜いてから、距離を縮めた。組んで、右の外掛けで実力者を下した。「立ち合いをしっかりやれば、後は体が動いてくれる」と話し、幕内上位では珍しく間が空いたことにも「流れです」と、冷静に振り返った。

 兄貴分で、元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏から連日メールで激励を受ける。前日には「余計なことを考えるな!!」と助言された。初日にはモンゴルから母と妻子が来日。「作ってもらったのを食べている」と、愛妻料理で英気を養っている。

 過去2度の綱とり場所は前半戦で黒星を重ねたが、今回は無傷の9連勝。3大関の休場で、今後の対戦相手は10日目の高安の後、旭天鵬、豪栄道、鶴竜、稀勢の里、白鵬の順になる見通しだ。勢いに乗る大関は「一日一番自分の相撲を取るだけ。全身全霊で」と、冷静に後半戦を見据えた。

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