機械清掃中に負傷、逆転勝訴 産廃処理会社に賠償命令、高裁
廃棄物処理設備で機械を清掃中、スクリューに手を巻き込まれて負傷したとして、男性従業員(60)が産廃処理会社「中商」(川崎市)に約1300万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は16日、請求を棄却した一審判決を変更し、会社側の安全配慮義務違反を認めて約260万円の支払いを命じた。
判決によると2023年4月、産廃を処理する機械を清掃中、左手に着けていたゴム手袋が回転中のスクリューに巻き込まれて手のひらを負傷し、指の動きが制限される障害が残った。一審横浜地裁川崎支部は、会社が、機械の稼働中に手を入れてはいけないと作業員に周知していたとし、安全配慮義務違反を認めなかった。
高裁の三木素子裁判長は、清掃作業中は機械の運転を停止すべきだったと指摘。運転中に作業をさせたことは安全配慮義務に違反すると判断した。一方、男性も作業の危険性を容易に認識できたとして、請求額の一部のみ認めた。
判決後に東京都内で記者会見した男性は「判決をきっかけに、全労働者が安全に働ける環境をつくれるよう声を上げたい」と話した。
