北朝鮮資産差し押さえを申し立て 賠償確定の原告、横浜地裁

 戦後の北朝鮮帰還事業を巡って脱北者らが北朝鮮政府に損害賠償を求めた訴訟で賠償命令が確定したことに伴い、原告側が31日、北朝鮮資産の差し押さえを横浜地裁に申し立てた。原告側によると、横浜市中区の海上保安資料館にある工作船や遺留品は国が保管しているため、北朝鮮政府の所有権に基づく国への返還請求権を差し押さえるという申し立て内容だ。

 代理人の福田健治弁護士は「人権侵害の責任をどう取らせるかは重要な課題で判決が出れば済むことではない」と強調。原告で新潟市の川崎栄子さん(84)は「北朝鮮に家族が12人もいる。賠償金の獲得につながれば、彼らに会うための活動費として使いたい」と力を込めた。

 原告側によると、帰還事業によって在日朝鮮人ら9万3千人以上が渡航。北朝鮮で過酷な生活を強いられたとして、脱北者ら4人が北朝鮮政府に計4億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁が1月、計8800万円の賠償を命じた。

 原告らは日本から北朝鮮に渡航後、中国を経由して日本に帰国した。

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