【共同親権】制度開始から2カ月 希望する男性が約7割に対し、女性の半数以上が「拒絶」……なぜ?
2026年4月1日より、離婚後も父母双方が親権者となれる「共同親権」制度が施行されました。ベリーベスト法律事務所(東京都港区)が実施した調査によると、共同親権を希望する男性が7割近くとなったのに対して、女性では半数以上が「希望しない」と回答し、認識のギャップが明らかになりました。
調査は、離婚時に子どもを持ち、その子どもが現在18歳未満の離婚経験者男女490人(男性270人、女性220人)を対象として、2026年4月にインターネットで実施されました。
まず、「共同親権制度の認知度」を調べたところ、男性の79.3%、女性の67.7%が「知っている」と回答し、女性の約3人に1人が制度の開始自体をまだ認知していないという現状は、当事者への情報周知という観点からも今後の大きな課題と言えそうです。
また、「制度の理解度」については、「制度の開始を知っている」と回答した男女のうち、「理解している」とした男性は85.1%、女性は77.1%と、男女ともに制度内容について一定の理解をしていることが見て取れます。
続けて、「共同親権を希望しますか」と全回答者に尋ねたところ、男性の68.1%が「共同親権を希望する」と回答した一方、女性は55.5%が「希望しない」と回答し、実に対照的な結果となりました。
一方で、「制度に期待する点」については男女間で大きなブレはなく、「親子交流(面会交流)が活発化しそう」(男性41.8%、女性35.7%)、「離婚後も両親が子育てに関わり続けられる」(同39.7%、38.8%)が共に上位を占め、「子どもにとって両親とのつながりは大切」という理念においては男女の意見は一致しているようです。
しかし、現実に目を向けた時の懸念内容には、深刻なズレが見られます。
「制度に対する不安・懸念」を尋ねたところ、「離婚してもモラハラやDV、虐待が継続しそう」と答えた女性は26.8%にのぼり、約4人に1人が身の危険や精神的苦痛の継続を恐れていることがわかりました。
これは男性(20.0%)と比較しても6.8ポイント高く、親権が相手に残ることで、離婚後も関係を断ち切れないことへの恐怖が女性側に強く存在しています。
一方で、男性が最も不安視しているのは「裁判所がどのように判断するのか、不安がある」(27.4%、女性20.5%)という点でした。男性は法的な運用や手続きへの不安を抱きやすく、女性は日常生活における実害を懸念するという、視点の明確な違いが浮き彫りになっています。
なお、共同親権について、「弁護士などの専門家に相談したいと思う」とした割合は、男性の81.5%に対し女性は62.2%と、約19ptの差が見られ、男性層に相談意向が高いことがわかりました。
