「泥だらけの“汚いおじいさん”と思ってたら…」被災地のボランティアで出会った人物の正体に驚きの声

東日本大震災の被災地で出会った“泥だらけのおじいさん”の正体が、後に思いもよらぬ人物だった…そんな体験をつづった投稿が、Xで注目を集めている。

投稿したのは、清水ひなたさん(@hinatashimizu)。被災地支援に入っていた当時の出来事を振り返り、印象的なエピソードを明かした。

■「ただの汚いおじいさん」にしか見えなかった

清水さんが現地で活動していたのは、震災直後の被災地。平野部は「何もなくなっていた」といい、海水が入り込んだ土地が乾いて真っ白になっていた光景が強く印象に残っているという。

当時、清水さんはインターネットや情報処理の専門家として支援に参加。災害FMのウェブ展開や、流出した写真の洗浄・デジタル化、仮設住宅での情報機器の設置やIT支援など、幅広い活動に携わっていた。

そんな中、ボランティア仲間を通じて紹介されたのが、ある高齢の男性だった。

「泥だらけの作業着で、くたびれたおじいさんにしか見えませんでした」

その男性は「泥かきをしている」と話していたが、実際には作業の合間に土壌サンプルを採取していたという。

■一緒に寝泊まりし、ため口で会話する仲に

清水さんたちのグループは、地元支援者が提供したプレハブで寝袋生活をしていた。男性も同じ拠点の別室で寝泊まりし、日中はそれぞれの作業に従事。夕方になると再開した食堂に一緒に食事に行くなど、和気あいあいとした時間を過ごしていた。

「本当にドロドロで疲れていらっしゃったので、普通にため口で話していました」

身分を名乗ることもなく、互いにボランティアとして接していたという。

■名刺交換で判明した“衝撃の肩書”

関係が変わったのは、別れ際の名刺交換だった。

そこに記されていたのは「京都大学名誉教授」という肩書。

「名誉って何だっけ…と考えて、意味を理解した瞬間、目が点になって数十秒固まりました」

さらに後日、京都に招かれた際には、その人物の“本当のすごさ”を目の当たりにすることになる。

■集まったのは“学部長や研究所所長”ばかり

京都の別荘で開かれた誕生日の集まりには、約20人の教え子が集結。しかし名刺交換をしてみると、その肩書は「京都大学の学部長」「研究所の所長」など、一流の研究者ばかりだった。

「水戸黄門にため口をきいていた庶民の気持ちが分かりました」

清水さんはそう振り返る。

後に分かったのは、その男性が土壌研究の世界的権威であるということ。被災地では泥かきをしながら、貴重な土壌サンプルを収集し、研究に役立てていたという。

■「本当に偉い人ほど飾らない」共感の声

この投稿について、リプライ欄には

「ドラマみたいな話」

「本当に偉い人ほど偉く見えない」

「フィールドワークする研究者は泥だらけになるのが普通」

といった声が寄せられ、大きな反響を呼んでいる。

■“専門性を生かすこと”が支援につながる

清水さんは今回の経験を振り返り、こう語る。

「スペシャリストが自分の技量で支援するのが、本当の支援活動だと思いました」

自身は情報分野の専門家として支援に取り組み、男性もまた土壌研究のプロとして現地に向き合っていた。

一見すると“ただのボランティア仲間”に見えた関係の中に、それぞれの専門性と使命感があった…その気づきこそが、被災地で得た最も大きな学びだったのかもしれない。

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)

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