プロ野球界で秀才投手が躍動 超進学校から難関国立大志望→苦難乗り越え初勝利 ヤクルト・増居「恩返しを」DeNA・橋本「うまくいかないことも多くて」
今季のプロ野球界では、高校時代に難関国立大を目指した秀才投手が躍動している。
19日の巨人戦(神宮)でプロ初先発初勝利を挙げたドラフト4位・増居翔太投手(トヨタ自動車)は、滋賀県内屈指の進学校である彦根東高校の出身だ。
2年だった2017年夏の甲子園では開幕戦で波佐見戦に先発。9回5失点の160球完投で、創部124年目の聖地初星へ貢献している。2018年センバツ3回戦・花巻東戦では九回まで無安打無得点投球をしながら、延長十回にサヨナラ負け。それでもプロの一気に評価を上げた。
同校の多くの部員は、平日に練習後の午後8時以降から塾へ向かう。さらに翌朝も授業開始前の午前7時から、それぞれの教室で1時間の“朝勉”に励んでいた。増居も当時、京大進学を目指すほどの秀才としても注目を集めていた。
高校時代から受け答えは理路整然としており、3年夏にはプロ入りについて「全く考えていない」と話していた。だが、慶大3年時頃にプロ入りへの思いが芽生え、大学、社会人で2度の指名漏れを経て夢をかなえた。初勝利後には「ホッとしています。この舞台で活躍することで恩返しできれば」と話した。
DeNAでは4年目の橋本達弥投手が7日・中日戦でプロ初勝利を挙げた。
橋本は兵庫県屈指の進学校である長田高校出身。高校入学時は176センチ、56キロとガリガリだった。高校では朝食から見直し、3年時には体重が20キロも増加。入学時に132キロだった直球は、3年夏には最速147キロを計測するまでに成長した。
3年夏は東兵庫大会準々決勝まで進出し、小園海斗(現広島)を擁する報徳学園に0-1で惜敗。それでも名門相手の好投で大きく評価を上げた。
当時は筑波大などへの進学を検討した秀才で、最終的には慶大に進学。2022年度ドラフト5位でDeNA入りを果たした。
ただ、これまでケガや病気に苦しんできた。大学時代は国指定の難病「IgA腎症」を乗り越え、プロ2年目には右肩を痛め手術を受けた。プロ初勝利時には「本当に幸せな気持ちです。これまで3年間、うまくいかないことも多くて…」と話していた。
くしくも2人は慶大の同期で今年26歳を迎える。苦しい時期を乗り越えた2人の秀才投手がさらなる活躍を見せれば、子どもたちに夢を与える存在となるはずだ。
