警察官「助手席の女性がシートベルトをしていません」男「妻の姿が見えたんですか?」亡き妻の代わりに座っていた女性…背筋が凍った深夜の検問【漫画】
子供の頃の怖い話とはまた違う、“大人だからこそゾッとする怪談”があります。そんな不可解な出来事を描いた漫画『ミニ検問』(作:色白ゆうじろうさん)がSNSで注目を集めています。
それはとある日の深夜、警察官が2人体制でミニ検問を実施している場面から始まります。川下巡査部長が「助手席の女性がベルト違反だ」と無線で伝え、芋山巡査が該当車に停止を求めました。
運転していたのは若い男性で、助手席にはパートナーらしき女性が乗っていました。その女性は確かにシートベルトをしていません。芋山は運転席に近づき、助手席の女性がシートベルトをしていないと伝えると、男性は「は?シートベルト?助手席のですか?」と困惑した様子を見せます。
そして「そうか…助手席の…妻が…シートベルトを…」とつぶやいたかと思うと、突然泣き出してしまったのです。男性の様子に驚く芋山に対して、「ベルトをしていない妻が見えたんですね?」と男性は尋ねます。
芋山が再び助手席を見やると、そこには女性の姿はなく、あるのはヘッドレストに吊るされた女性の服だけでした。戸惑う芋山に対し、男性は「お巡りさんが見たのは間違いなく妻ですよ」と語ります。
そして男性は、これまで家庭を顧みなかった自分の過去や、疲れ果てた妻を病気で亡くしてしまったこと、そして深い後悔を抱えていることを静かに語りました。その罪滅ぼしに、妻の服と旅行をしている最中だと言うのです。
芋山が見間違いで車を止めたことを謝ると、男性は「妻の霊が本当に横にいてくれている気がして…」と嬉しそうに言い、妻の写真を見せてくれました。しかし、そこに写っている妻は、先ほど芋山が見た女性とは明らかに別人だったのです。
困惑した芋山は、そのことを男性に伝えることができませんでした。そして男性が車を発進させたその時、芋山の目に飛び込んできたのは、助手席に座るおどろおどろしい女性の姿でした。やはり、写真の妻とは別人です。
女性は男性の方を見て不敵に笑っていますが、男性はまったく気づいていません。そして女性は芋山と目が合うと、ニヤリと笑いそのまま車は闇の中へと走り去っていきました。助手席の女性が誰なのか、なぜ男性の旅路についていっているのか、何が目的なのか…。芋山は考えながら、冷や汗を流していました。
読者からは「浮気相手の女かと推測」や「女の霊がこっちを見たってのにゾッとしますね」などの声が寄せられています。そんな同作について、作者の色白ゆうじろうさんに話を聞きました。
■吊るした服を人間と見間違えて声をかけられた経験から生まれた
-同作はフィクションとのことですが、同作を描こうと思われたきっかけがあれば教えてください。
私自身、夜間にクリーニング済みの服を後部座席に吊るして車を走らせていた際、検問に遭遇したことがありました。その時、警官の方から「同乗者の方も……」と、吊るした服を人間と見間違えて声をかけられた経験があり、そこから本作が生まれました。
- 同作のように怪奇・SF漫画をテーマに描かれていますが、特にどのような点に魅力を感じていらっしゃいますか。
フィクションならではの自由さです。奇妙な世界や異形の存在をゼロから作り出せる点に惹かれます。子供の頃に触れた不思議な物語のワクワク感を、自分なりに再構築することに魅力を感じています。
-同作を制作される際に、特に意識された点や気にかけた部分があれば教えてください。
登場する川下巡査部長と芋山巡査のコンビを、ユーモラスで人間味のあるキャラクターにするよう、本編には出ない細かい裏設定まで練り込みました。
(海川 まこと/漫画収集家)
