不倫に走った夫との再構築して1年、裏切りのフラッシュバックが消えません 苦しみを終わらせる方法は?【夫婦関係修復カウンセラーが解説】
30代のA子さんは、この1年間で1日たりとも心が晴れ渡る日がありませんでした。理由は、夫の不倫でした。発覚当時、夫が必死に謝罪したことと、まだ幼い子どもの将来を考え、A子さんは夫との関係の「再構築」を選びました。
夫はそれ以来、家事や育児に協力的になり、A子さんの顔色をうかがうように尽くしてくれています。夫の対応を見てA子さんも夫を許したい気持ちはありました。しかし、ふとした瞬間に裏切りの情景がフラッシュバックし、A子さんの苦しみは終わりが見えません。
そんなA子さん夫婦の関係が、本当に元に戻れる日は来るのでしょうか。夫婦関係修復カウンセリング専門行政書士の木下雅子さんに話を聞きました。
■「不倫」ではなく「幸せ」に焦点を合わせる
ー以前のような、何もなかったころの夫婦関係に戻ることは可能なのでしょうか?
厳しいようですが、不倫の事実がなかったことになるわけではありません。ですから、以前と全く同じ状態に戻るというのは難しいでしょう。しかし、それを悲観する必要はありません。
実は多くの夫婦が、結婚する時に「2人の幸せとは何か」を深く話し合っていません。不倫という危機をきっかけに、初めて互いの本音に向き合い、以前よりも深い信頼で結ばれた「新しい関係」を構築していくことは十分に可能です。過去の延長線上ではなく、全く別の新しい夫婦の形を作っていくという意識が大切です。
ー苦しい状況の中で、関係を改善するためにまずすべきことは何でしょうか?
まずは、自分の心に余裕を取り戻すことです。相手を責めるエネルギーを、自分自身を輝かせることに使ってみてください。仕事に打ち込む、趣味を充実させる、美容やファッションで自分の外見を磨く。自分が選べる行動に注力し、自立した魅力的な女性になっていくことで、夫への過度な依存や執着が減っていきます。
「こんなレベルの低い夫はいらない」と思えるほどの自信がついた時、不思議と夫婦のパワーバランスが整い、夫も改めてあなたに惹かれるようになるでしょう。
フラッシュバックの苦しみを夫にぶつけ続けても、お互いに疲弊するだけです。友人に相談したとしても、A子さんが心から求める方向性へつながるとは限りません。そんな時は、第三者の専門家に気持ちを聞いてもらうのもおすすめです。
ー不倫という裏切りを乗り越えて、再構築に成功する夫婦に共通点はありますか?
再構築がうまくいく夫婦は、夫の不倫そのものではなく「自分たちの幸せ」に焦点を合わせ直すことができた人たちです。「不倫は悪いことだ」「裏切った夫が許せない」という怒りに執着し続けている間は、どうしても再構築という目標から遠ざかってしまいます。
そうではなく、今後どのような家庭を築きたいのか、2人が幸せになるためにはどうすればよいのか、という未来の方向に目線を向けられるようになると、関係は少しずつ改善へと向かっていきます。
◆木下雅子(きのした・まさこ) 行政書士、心理カウンセラー
大阪府高槻市を拠点に「夫婦関係修復カウンセリング」を主業務として活動。「法」と「心」の両面から、お客様を支えている。
(まいどなニュース特約・長澤 芳子)
