被災時に「最も役に立った災害への備え」意外な1位は 所持率の高いモバイルバッテリーは下位

みなさんは、被災時に「最も役に立った災害への備え」はどのようなものだと思いますか。大和ハウス工業株式会社総合技術研究所(奈良県奈良市)が実施した「災害の多様化と意識調査」によると、「雨水貯留タンク」が1位となり、生活用水の確保が在宅避難の質を左右する重要な盲点であることが浮き彫りになりました。では、在宅避難で不安なことはどのようなことがあるのでしょうか。

調査は、被害経験 または 避難経験(検討含む)のある全国の20~89歳の男女2678人を対象として、2025年9月にインターネットで実施されました。

まず、「地震・津波」の被災者(1848人)に対して、「被害を受けた当時に行っていた対策」を聞いたところ、1位「食料・飲料水の備蓄」(52.8%)、2位「家具の転倒防止」(36.0%)、3位「生理用品、非常用トイレ、常備薬等の生活用品の備蓄」(33.4%)がTOP3となりました。

一方で、「被害を受けた際に役立った対策」としては、「被害を受けた当時に行っていた対策」で最も低い実施率(4.5%)だった「雨水貯留タンク」(52.4%)が1位となり、トイレの洗浄や洗い物などに使える「生活用水」の確保が、在宅避難の質を左右する重要な盲点であることが浮き彫りになりました。

ちなみに、普及が進む「モバイルバッテリー」(33.0%)の所持率は高かったものの、役に立った実感は38.5%(16位)にとどまっています。

こうした備えの背景には、「避難所」よりも「自宅」を望む生活者の意識の変化があるといいます。「避難指示が出た場合の行動」について聞いたところ、「自宅に留まる」(46.2%)という回答が、「避難所へ行く」(37.2%)を上回る結果となりました。

特に50代以上ではその傾向が顕著で、半数以上(50代50.8%、60代58.2%、70代以上58.6%)が「自宅に留まり、在宅避難生活を送る」を選択しています。

「在宅避難を選ぶ理由」については、「自宅の方が安全だから」(58.9%)、「避難所で生活したくないから」(34.9%)が上位となり、避難所生活の環境に対する強い懸念や拒否感がうかがえました。

また、避難したくても「自宅から離れられない」切実な理由も存在し、「ペットを連れて避難できないから」(51.1%)や「留守宅への盗難や侵入が心配」(33.8%)が上位に挙げられ、ペットと共に暮らす世帯にとって、在宅避難は選択肢の一つではなく、避けて通れない課題となっていることが明らかになりました。

そこで、「在宅避難で不安なこと」としては、「トイレが使えないこと」(67.7%)、「情報が入らないこと」(52.2%)、「余震や二次災害の恐れ」(47.7%)、「停電」(46.6%)が上位となり、「自宅にいたい」という意向が強まる一方で、現実の在宅避難には多くのハードルが存在することがわかりました。

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