自宅前に毎朝放置される「犬のふん」→防犯カメラがとらえたのは、町内会の役員だった! 過去には逮捕されたケースも【弁護士が解説】

マイホームを購入して10年、Aさんは毎朝の不快な日課に頭を抱えていました。それは、門扉の前に放置された犬のフンの処理です。幾度となく繰り返されるフン掃除に耐えかね、Aさんはついに高画質の防犯カメラを設置しました。

犯行の瞬間を捉えたのは、設置からわずか3日後のことでした。画面に映し出されていたのは、なんと町内会の役員も務めるBさんでした。Bさんは毎朝の挨拶を欠かさない、Aさんも信頼を寄せていた人物です。

Bさんは飼い犬がAさん宅の入り口で排泄を始めると、制止するどころかリードを引いて位置を調整させ、あろうことかAさんの自慢である輸入タイルの目地部分にそれを誘導したのです。

録画された映像を見たAさんは、はらわたが煮えくり返る思いです。このBさんの悪質な行為は、法の下で裁くことはできるのでしょうか。まこと法律事務所の北村真一さんに聞きました。

■書類送検や逮捕に至るケースも

ー犬のフンを公共の場所や他人の敷地に放置する行為は、どのような法律や条例に違反しますか?

犬のフンを放置する行為は、まず「廃棄物処理法」における不法投棄に該当します。また「軽犯罪法」でも、みだりに汚物を捨てる行為は処罰の対象ですし、多くの自治体でフンの持ち帰りを義務付ける条例も制定されています。

さらに今回のBさんのように、意図的にタイルへ誘導して汚す行為は、刑法の「器物損壊罪」に問われる可能性もあります。単なるマナー違反では済まされない、複数の法に触れる危険な行為なのです。

ーそれぞれの法律で定められている罰則(懲役、罰金など)はどのくらいですか?

最も重い廃棄物処理法違反では、個人の場合「5年以下の懲役」もしくは「1,000万円以下の罰金」という非常に厳しい刑が定められています。また、器物損壊罪は「3年以下の懲役」または「30万円以下の罰金」などとなります。

軽犯罪法は拘留や科料と比較的軽いものの、前科がつくことに変わりはありません。条例違反でも数万円の罰金が課されることが一般的で、決して軽視できるものではないのです。

ー実際に、フンの放置で警察が動き、逮捕や書類送検に至った事例はありますか?

実際に警察が動き、検挙された事例は存在します。注意を無視して放置し続けた飼い主が廃棄物処理法違反で書類送検されたり、嫌がらせ目的で大量に撒き散らすなどして逮捕されたりしたケースもあります。

特に悪質性が高いと判断されれば、逮捕もあり得るのです。今回のように映像証拠があり、靴で擦り込むといった異常な行動が確認できる場合は、単なるマナー違反を超えた事件として警察が動く可能性は十分にあるでしょう。

◆北村真一(きたむら・しんいち)弁護士

「きたべん」の愛称で大阪府茨木市で知らない人がいないという声もあがる大人気ローカル弁護士。猫探しからM&Aまで幅広く取り扱う。

(まいどなニュース特約・長澤 芳子)

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