素材との出会いが生んだ奇跡 本物そっくりのかしわ餅がま口が話題 「鹿革がもちもちすぎて…」
鹿のソフトレザーで作られた「かしわ餅がま口」の写真が、Xで注目を集めています。
投稿したのは、革作家として活動するLeather Kakeiさん(@LeatherKakei)。
「鹿のソフトレザーで作った もっちり かしわ餅ガマ口」という投稿には、「本物の柏餅みたい」「かわいすぎる」「食べ物にしか見えない」といった声が寄せられました。
なぜかしわ餅を、しかも鹿革で表現しようと思ったのか。制作の背景を聞きました。
ーー 鹿のソフトレザーで「かしわ餅」をモチーフにしたがま口財布を作ろうと思ったきっかけは。
Leather Kakei:これまで白くて柔らかい牛革を特注で仕入れて制作していましたが、鹿革と出会ったことで発想が大きく変わりました。鹿革の持つ、よりしなやかで「もちもち」とした質感に触れたとき、「これなら、もっと柏餅らしいがま口が作れるのでは」とひらめいたのがきっかけです。
試しにつくってみたところ、理想としていた柔らかさと立体感が表現でき、「これはいける」と確信しました。
ーー 素材選びや仕上げで、特にこだわった点を。
Leather Kakei:目指したのは、本物の柏餅らしさと、日常で使える実用性の両立です。実際に柏餅を食べながら形や厚みを観察しているうちに、餅と餡を包む端のラインが「がま口金具と相性が良さそうだ」と感じ、そこから構造を組み立てていきました。
同シリーズの桜餅がま口と同様に、柏の葉もリアルな形でデザインしていますが、大きさや厚みは使いやすさを重視して調整しています。
ーー 鹿革という素材の魅力と、扱う上で難しかった点は。
Leather Kakei:鹿革は日本では「レザーのカシミヤ」とも呼ばれるほど、しなやかさと強さを併せ持つ革です。古くから武具や日用品に使われてきた素材ですが、その柔らかな手触りには今でも強い魅力を感じています。
一方で、私が使っているのは、増えすぎた野生鹿を資源として活用する「ジビエレザー」です。そのため個体差が大きく、柔らかさや質感の良い部分を見極めて使う必要があり、素材選びには特に神経を使っています。
ーー 投稿後の反響で印象に残っているコメントや反応はありますか。
Leather Kakei:「本物の柏餅みたい」という声が特に印象に残っています。がま口財布という実用品ではありますが、「リアルさ」と「使えること」の両立を目指しているので、その点を感じ取ってもらえたのはとても嬉しかったです。
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革の仕入れから型紙制作、裁断、縫製、仕上げまで、すべて一人で行っているというLeather Kakeiさんの作品。現在はマルシェでの対面販売のみとのことですが、「作品を直接手に取って楽しんでもらえる場を大切にしたい」と話します。
(まいどなニュース特約・青島 ほなみ)





