公衆の面前で裸になる仕事 「人生詰んだ」とされるセクシー女優 お先真っ暗な職業なのか【元セクシー女優が解説】

仕事の内容として当たり前かもしれませんが、セクシー女優は周りから理解されづらい職業といえます。あくまで「一部の人間にだけウケる職業」であるべきだと私は考えています。だからこそセクシー女優デビュー=人生終了の合図といわれるのも、仕方がないでしょう。公衆の面前で素肌を晒すなんて、ほとんどの人がやらないことですから。

でも、セクシー女優が必ず「お先真っ暗」な職業とは限りません。私個人の意見としては「終わらせるのも、継続させるのも自分次第」だと思っているからです。

■肝心なのは「始めたこと」ではなく「その後」

女優業のみならず、夜職に手を出した時も大抵「人生終わりだね」と似たようなことを言われがち。自分という商品を売り物にし、心をすり減らしながらお金を稼ぐ商売はリスクが高いため、確かに人生を終わらせようと思えばいくらでもできます。もっと言ってしまえば業界にはだらしがない人、人間性を疑うレベルの人が多いため、“右へならえ”をすれば本人にその気がなくても人生が破滅してしまうのです。

しかし、しっかりと意思を持ち、誰かの操り人形とならず夢や目標が明確ならば、むしろ「人生終わり」よりも「新たな人生の始まり」です。実際に今までどうしようもない生活を送っていたのに、女優デビュー後に人気が出て輝くことで、仕事意識が芽生えてセカンドキャリアを築くなど、良い方向に変わる女性もたくさんいます。

私は大して売れていませんでしたが、今は昔の肩書きを使って仕事を続けているので、結果的にデビューは「吉」となりました。今でも売れっ子とは程遠いものの、肩書きをフル活用できる点はかなり大きなメリットです。

■世間と当事者の意識の違い

とは言っても、私は元セクシー女優ですから完全なる「当事者」です。業界に身を置いていたのですから、どうしてもビデオ界隈を贔屓目に見る部分は否定できません。

女優業からはるか遠い場所に居る人々からすると「いやいや、“出演した”って事実だけであんたら人生終わりなのよ」と突っ込まれると思います(笑)。冒頭でも書きましたけど、セクシー女優や水商売などの職業は、大多数の人がやりませんからね。タブーに手を染めたらその時点で終わり、と思われるのも仕方がないことです。

こればかりは考え方の違いで、やった・やってないに重きを置くか、「やったけどその後〇〇になった」など仕事をステップと捉えるかという問題でしょう。特に世間と当事者では意見がまるで異なり、私は「人生おしまいと思う派」の考えも理解できます。

ただ、手にした収入で新たな挑戦ができたり、知名度を上げて別の仕事に繋がったり。マインドに変化が起きるなど自分自身にとってプラスになることがある場合、「人生オワコン」扱いするのはちょっと早計ではないでしょうか。

世間的には立場の弱い職業ですが、全体を見て「オワコン」と判断するよりも、1人1人を観察すると少し違った風景が見えてくると私は思っています。特に最近のセクシー女優さんたちは活躍がめざましく、人生終了となるパターンは年々減っています。

もっと前に出る人が増えると、セクシー女優=人生終了の図式が成り立たなくなる?なんて思うのですが……みなさんはどうお考えでしょうか。

◆たかなし亜妖(たかなし・あや)

元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。

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