伯爵令嬢が、日本の四畳半へ転移したら? 「異世界もの」読み切り、人気で連載に…「掛け軸がツッコミ担当で笑った」

マンガやアニメなどのジャンルのひとつである“異世界転移もの”。異世界転生と似た設定ですが、死後に異世界に“転生”するのではなく、生きた状態で異世界に飛ばされてしまうのが特徴です。

漫画家の岡野く仔さんがマンガ配信サービス「ツイ4」(星海社)で連載中の『悪役令嬢の四畳半』は、婚約破棄された悪役令嬢が“やけくそ魔術”により、現代の日本に異世界転移する様子が描かれた一作です。以前ツイ4公式X(旧Twitter)に同作がポストされると、4.4万もの「いいね」が寄せられています。

■異世界転移した先は四畳半の和室?

イジメの冤罪によってライフォンス殿下との婚約が破棄されてしまった伯爵令嬢のクラウディア・ニコラス。どこにも居場所がないクラウディアの唯一の味方は話し相手になってくれる鏡でした。そんなクラウディアは婚約破棄で自暴自棄になり、鏡の制止を振り切って魔導書に書かれた魔術を試します。

すると、自分の部屋が現代の日本でよく見られるアパートの一室に変化。四畳半ほどの和室になり、クラウディアが着ていたドレスも無地の白いTシャツ、ジャージのズボンに。そして、掛け軸に目をやると、そこには「ここは異世界仕様になる部屋」と書かれていました。

話し相手の鏡はスマートフォンに変化し、他にもベッドは布団、テーブルとソファーはちゃぶ台と座布団、ティーセットとおやつはお茶と日本のお菓子へと変化します。クラウディアは状況確認のために玄関の扉を開けると、目の前には見たことのない景色が広がっています。その景色を見たクラウディアは「異世界ですわぁ~~~!!」と喜ぶのでした。

その後、クラウディアは四畳半の和室を経て様々なことを経験します。例えば元の世界からでは小説だったものが変化した現代の漫画を読んで感動したり、日本のお金を持って買い物に出かけたりするのでした。

そうしているうちに、「引きこもってる」という噂を聞きつけてクラウディアの部屋に訪れる元許嫁のライフォンス。見たことのない空間にやや驚くも、すぐに幼馴染のクラウディアと“くだけた話”を始めます。その中でクラウディアが婚約破棄の理由を尋ねると、距離感が近すぎて恋愛対象として見れなかったと回答するのでした。しかし、「まあ わたくしもですが…」と、ライフォンスと同じ心境だったことをクラウディアも語ります。

そんなライフォンスはクラウディアと同じ魔導書の魔法を使い、自身も和室の部屋を召喚することに。クラウディアの隣の部屋は、ライフォンスが住むことになるのでした。

読者からは「掛け軸がツッコミ担当で笑った」「ほのぼの系で読みやすいし、面白かった」などのコメントが。そこで作者の岡野さんに、同作を手がけたきっかけについて話を聞きました。

■お気に入りの場面は「ライフォンス殿下との会話」

-同作を描いたきっかけを教えてください。

ヨーロッパな世界観の令嬢が、四畳半の和室でジャージで過ごすという設定が面白いのではと思って描きました。

-同作の中で、特にお気に入りの場面があれば、理由と一緒にぜひお聞かせください。

ライフォンス殿下との会話です。悪役令嬢物の婚約破棄してからの、実は仲が良すぎる関係を描いた場面がお気に入りです。さばさばして、でも一緒にいて楽!な関係は描いていて楽しくて好きです。

-もともとは読切だった同作はその後に連載作品となりましたが、連載にあたって大変だったことや連載となった時の感想をぜひ教えてください。

特に大変だったことはありません。もっとクラウディアの異世界生活を描きたかったので、連載が決まった時はすごくうれしかったです!

-読者にメッセージをお願いいたします。

これからもクラウディアの異世界四畳半生活を楽しんでいただければ幸いです!まだ着手していませんが、3D映画ネタは絶対描きたいです。どうぞよろしくお願いいたします!

(海川 まこと/漫画収集家)

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