飼い主の認知症が進行 保護された12歳の柴犬は右前足のじん帯を断裂 治療が進み甘えん坊の素顔を見せるように

愛知・三重などの東海エリアを中心に、行き場を失ったワンコの保護活動を行う団体・一般社団法人SORA小さな命を救う会(以下、SORA)。

2023年6月、SORAのスタッフにある相談が舞い込みました。「飼い主が重度の認知症になり、高齢者施設に入所することになったためワンコを保護してほしい」というもの。高齢になった飼い主が病気などの理由から、家でワンコを飼えなくなるケースは過去にもありましたが、ともあれスタッフは行き場を失ったワンコを救うべく保護することにしました。

■高齢者施設に入ることになった元飼い主のお母さん

SORAに引き取られることになったワンコの名はけんしんくん。年齢は12歳のシニア犬ですが、見た目は実年齢よりも若そうです。

飼い主の女性は一人暮らしで、ずっとけんしんくんと一緒に暮らしていました。しかし、2023年に入り認知症が急速に進んでしまい、高齢者施設に入所することになりました。

近所に自営業を営む息子夫婦が暮らしていましたが、コロナ禍の影響で転職を余儀なくされ、地方に引っ越しを新生活をおくっていました。そんな中でも息子夫婦は、お母さんとけんしんくんのために仕送りをしていたといいます。しかし、お母さんの高齢者施設入所に伴いどうしていいのかわからず、お手上げ状態になってしまったとのこと。考えあぐねた息子夫婦はSORAに相談したそうです。

過去には、認知症になった飼い主が飼っていたワンコを脱走させてしまうという事例もあり、SORAのスタッフは「脱走して迷子にならずに済んだ。間に合って本当に良かった」と安堵しました。


■けんしんくんは右前足のじん帯が断裂していた

SORA に迎えられたけんしんくんでしたが、動作が少し変でした。右前足をかばうような素ぶりを見せるのです。さたに、スタッフがけんしんくんの体に触れようとすると、足が痛むのか、嫌がる素振りを見せ、ときには怒ることもありました。

動物病院で詳しく検査してもらったところ、けんしんくんの右前足のじん帯は断裂していました。また、未去勢だったり、歯石が詰まっていたりと様々な処置が必要な状態でした。スタッフは今できる手術や治療を獣医師に依頼することにしました。

■人懐っこく甘えん坊の一面を見せ始めた

けんしんくんの手術や治療は無事に進み、一時は足にギプスをつけていましたが、その後外せるまで回復。まだまだ安静にし定期的な通院も必要ですが、まずは健康体に近づいてくれたことを、スタッフは何よりも喜びました。

スタッフにとってうれしいことがありました。SORAで引き取ってからはしばらく新しい環境の中で緊張していたけんしんくんですが、ここが安心できる場所であると悟ると、人懐っこくて甘えん坊な一面をどんどん出してくれるように。12歳という高齢犬であることから、少々食べムラがありますが、環境に慣れ、治療も進んだ現在は安定してご飯を食べてくれるようにもなりました。

■辛かったであろう、けんしんくんが笑顔を見せるように

12年もの長い間一緒に過ごした飼い主さんと離れ離れになってしまったことは、けんしんくんにとって、とても寂しく辛いことだったはずです。しかし、SORAのスタッフの愛情をたっぷり受け取ったことで、けんしんくんが次第に笑顔を見せてくれるようになり、元気にはしゃぎ回るようにもなりました。

体は万全ではありませんし、シニア犬は定期的に健診する必要があります。それでもけんしんくんは、再びずっと一緒に過ごしてくれる家族との出会いを待ちながら今日もSORAで過ごしています。人が大好きで明るく元気なけんしんくんに、近い将来良い縁があることを祈るばかりです。


一般社団法人SORA小さな命を救う会

https://sora-chiisana.org/


SORA小さな命を救う会・インスタグラム

https://instagram.com/sora_save.dogs?igshid=OGQ5ZDc2ODk2ZA==

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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