愛犬と別れての新生活だったけど…猫たちとの出会いに「心に穴を空けているヒマがなくなった」

愛するペットとの別れは、死別だけではありません。神奈川県のCさんも愛犬たちと生きながら離れ離れになった一人。夫と離婚の際、2匹の犬たちを夫に託したのでした。「元々夫と暮らしていた子たちだから仕方がない」と思おうとしましたが、心にぽっかりと大きな穴が…。

Cさんの息子で小学5年生のSくんも同様で、犬と同じ毛色のクッションを目にするだけで胸がズキンと痛みました。せっかく新生活が始まったのに、犬たちのことが2人は忘れられません。Cさんは新しい犬を飼おうかと提案するのですが、Sくんは断ります。

「あの子たち以外は、オレの犬じゃない」

Sくんと、まるで兄弟のように育った犬たち。Sくんにとってかけがえのない存在のようです。Cさんはこのまま時間が解決するのを待とうかと考えていたところ、Sくんはこんなことも言ったんです。

「実はオレ、猫派なんだ」

それじゃあ猫を迎えよう!せっかくなら保護猫を引き取ろうともSくんは提案してくれました。2人で里親サイトで猫を探し、色々と見て回った中でひときわ可愛い男の子の猫を見つけます。生後半年で、名前は「あじさい」とあります。

すぐCさんは保護団体に連絡です。保護団体からは、一度譲渡会にお越しくださいとの返事。そこでCさんとSくんは連れだって譲渡会を訪れるのですが、他の猫は一切目に入りません。生で見るあじさいくんにメロメロです。あじさいくんを見ながらSくんはこんなことを言ったんです。

「新しい名前を考えてきた」

その新しい名前とは「とろろ」です。白くてふわふわなものといえば「とろろ」かな?とのこと。八割れの黒い部分は海苔なのだそう。何だか美味しそうですね。これを聞きCさんはその場でトライアルの申し込みをしました。

さあ、これから可愛い猫がやってくる。2人はウキウキした気持ちで迎える準備を始めます。あと5日でとろろくんがやってくるという日のこと、Cさんの友達から連絡がありました。

「知人の家の庭で野良猫が出産をしたから、1匹もらってほしい」

このメッセージのあと、写真と動画も送られてきます。そこに写っていたのは、超ド級の可愛いさを持つ子猫たち。こんなものを見させられたら、子猫に会いに行かざるを得ません。CさんはSくんに「見るだけだよ」と念を押し、子猫たちを見に行きました。

友人に案内され子猫たちが暮らす部屋に入ると、そこは平和そのものの世界。生後2カ月の子猫たちは無邪気にじゃれ合い、それを母猫が温かく見守る。しかもその子猫たちが人懐っこいのです。思わず抱っこしてしまいました。SくんはCさんを見つめ、一言。

「お母さん、この子も連れて帰りたい…」

Cさんも同じ思いでした。この男の子猫は「麦」と名付けられ、とろろくんがやってくる4日前にCさんとSくんの元へ迎えられることになります。母猫や兄弟と離れ離れになった麦くんは初日こそ寂しくて鳴き続けましたが、2日目からは家の中を興味津々に探検。

4日目にはとろろくんも加わり、一気に賑やかになりました。後輩だけどお兄ちゃんのとろろくんは、麦くんに水の飲み方や遊び方をレクチャー。色々教えてもらえるので、麦くんはとろろくんを頼りにします。

とろろくんは生後間もないころから沢山の猫や人間に囲まれて過ごしていますから、コミュ力がすごいんです。Sくんのお友達が遊びに来た時はちゃんとご挨拶。猫が苦手だという子も安心して触れる猫だと大評判!

一方、麦くんはSくん一点集中。スリスリをしたあとにゴロンをするとSくんが喜んでくれることを覚えました。これでおやつゲットです。なかなか賢い。

家の中には常に笑い声があふれ、新生活を始めたころが思い出せないほど。Cさんは今の生活をこう語ります。

「心に穴を空けているヒマがなくなりました。でも犬たちのことを忘れたわけではありません」

大切な思い出を胸に、CさんとSくんの本当の意味での新生活が始まりました。これからは、とろろくんと麦くんとの思い出をつむいでいきます。Sくんが反抗期を迎えた時は、Cさんとの仲介役もお願いね。

(まいどなニュース特約・ふじかわ 陽子)

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