SNSプロフィルに彼女とのツーショット写真 日本→「自慢?」「バカップル」 正反対のメキシコでは…

メキシコ在住の日本人がメキシコ人パートナーとツーショット写真を掲載する理由がTwitter上で注目を集めている。投稿者に聞いた。

「メキシコ人彼女とのツーショット写真、日本人的には『自慢?』とか『バカップル?』とか思われるかもしれないけど、メキシコなら結構普通なのだ。むしろ僕の彼女の場合、プロフィールをツーショット写真にしないと『私と一緒にいるのを公にするのが嫌なの?』となる。だからツーショット写真なのだ。」とメキシコのツーショット事情を紹介したのはメキシコ在住で"メキシコ系YouTuber"として活躍するTakaさん(@taka0819_lab)。

たしかにTakaさんのTwitterプロフィールは麗しいメキシコ人パートナーとのラブラブツーショット。日本だといないことは無いが極めて珍しいと言えるだろう。ツーショット写真をめぐる日本とメキシコのユニークな感覚の違い…Takaさんの投稿に対し、SNSユーザー達からは

「なるほど!!️だからわしのサンフランシスコの身内もいつも一緒に写真写っているんですね✨やっと納得しました。」

「フランスもそう!だけど俺はいっつも軍隊いるからもしテロリストに見られたときにお前に危険が及ばないようにって言って逃げてる」

「文化の違いって、知っとかないと誤解を招くよね。何かあった時のために、世界の色々な文化は知っておきたい。」

など数々のコメントが寄せられている。

Takaさんにお話をうかがってみた。

ーーはじめてこの習慣を知った際のご感想をお聞かせください。

Taka:まずメキシコと日本ではSNSでのプロフィール写真に対する考え方が全然違うと感じました。僕は1988年生まれですが、日本だと少なくとも僕の世代ではLINEのプロフィールに自分の写真を掲載するのに抵抗がある人が多いと思います。日本だと仮に自分の写真を掲載すれば、それだけで「自分好きかよ!」みたいなツッコミが入ることは容易に想像できます。

そんな状況で彼女とのツーショットなどをのせれば、「自慢かよ!」とか「バカップル」と言われる可能性も高いと思います。僕の場合、多少の自慢に関しては否定しません(笑)。

メキシコではコミュニケーション手段として、日本でいうLINEのようなWhasAppというアプリが使用されているのですが、多くのメキシコ人がプロフィール写真を自分の顔写真、パートナーがいる方はツーショットにしています。喧嘩しているときはツーショットではなく自分の顔写真だけになることもあります(笑)。

念の為断っておくと、もちろん自分の顔写真やツーショット写真をプロフィールに掲載することに抵抗があるメキシコ人もいます。あくまでメキシコ人の傾向として、顔写真・ツーショット写真を載せる方が多いと考えて頂ければと思います。

ーーTakaさんもパートナーの方にツーショット掲載を強く求められたことはあるのでしょうか?

Taka:僕は会社用にスマホのSIMカードが支給されており、プライベートでも使ってよいと言われています。メキシコでは、仕事でもWhasAppで日本人顧客とやりとりすることも多いため、「仕事でも使う携帯にツーショット写真は微妙かな?」と当初は思っていました。

そのことを彼女に伝えたら、理解は示してくれたものの悲しそうな顔をしたので、「ツーショット写真にしよう」と決断しました。そもそも私がメキシコ移住した理由はパートナーのためだったので、パートナーを悲しませたくないという側面も大きいです。

実際のところ、仕事でもメキシコ人パートナーの話題でお客さんとも会話が弾んだりとポジティブに働いているので、ツーショット写真はむしろ仕事上でもプラスに働きました。

ーーメキシコの恋愛の感覚でとまどったことはありませんか?

Taka:あくまで自分の経験になりますが、日本人感覚ではメキシコでは束縛が厳しいように感じます。例えば、日本だと異性のパートナーがいたとしても、会社の異性の同僚・大学時代の異性の友人と2人で食事をすることがあると思いますし、日本だと食事程度なら許される雰囲気があると思います。ですがメキシコでそんなことをすると大問題になります(笑)。

異性と2人で食事はメキシコだと大抵のカップルでNGだと思いますし、複数人でも異性がいる場合は気を悪くするパートナーも割といます。僕のパートナーはメキシコ人の中ではそこまで束縛が厳しい方ではないと思いますが、メキシコでは男女ともに日本人感覚では束縛が比較的厳しいと考えておいた方がよいと思います。

また、メキシコではどこに行くのもパートナーと一緒に行くことが多いです。メキシコでは何歳になっても誕生日はとても重要な日なのですが、僕の彼女もよく誕生日会に招待されます。その場合、彼女だけではなく僕も一緒に誕生日会に参加します。別に知り合いだろうが知り合いでなかろうが関係ないです。そのため、彼女が招待された誕生日会に参加すると、9割は知らない人というケースもざらにあります(笑)。

 ーー逆にメキシコの恋愛感覚で良いと思うことはどんなところでしょうか?

Taka:メキシコではお互いのことを名前ではなくMi amorやMi bebéといった愛称で呼ぶのが一般的なのですが、個人的に愛称で呼び合う関係は特別感や愛されている感があって好きです。

また僕のパートナーに限った話かもしれませんが、僕がメキシコの屋台料理に当たってしまい病院に行った際、ずっと付きっきりで世話をしてくれました。自分が苦しんでいるときに支えてくれた経験はずっと記憶に残るものです。メキシコ人はパートナーのことを何よりも大切にしてくれると、自身の経験から感じました。ちなみにメキシコ人は日本人と同じく間接的な表現を好むので、意外と日本人との相性が良いとも思います。

ーーメキシコの社会、文化の魅力についてお聞かせください。

Taka:皆さんがメキシコと聞くと、「危険・ドラッグ・ギャング」など悪いイメージが先行する人が多いと思います。確かにメキシコはお世辞にも治安が良いとは言えないですが、基本的にドラッグなどに関わらなければちゃんと生活はできます(笑)。

僕も当初はメキシコに対して悪いイメージを持っていましたが、実際にメキシコ人と関わると、基本的に優しい方が多いというのが僕の実体験からの印象です。少しスペイン語を話すだけで「スペイン語上手だね!どこで学んだの?」と一気に親近感を持って接してくれます。日本では知らない人とはコミュニケーションをあまりとらないですが、メキシコでは知らない人とも挨拶を交わしたり、軽く会話をすることはよくあります。

また、メキシコ人パートナーの両親は既に僕のことを知っているのですが、昨年のクリスマスの夕食に招待してくれました。クリスマスはメキシコ人にとっては非常に重要な日ですが、そんな日でも僕を招待してくれたのはとても嬉しかったです。メキシコ人の心の暖かさに触れた瞬間でした。そして最近では仕事後にパートナーの家に寄って毎日夕食を食べさせてもらっています。実はメキシコの家庭料理は日本人の口に合ってメチャクチャ美味しいです。

ーーこれまでのSNSの反響へのご感想をお聞かせください。

Taka:素直にたくさんの人が僕のツイートを見て反応してくださり嬉しいです。僕のツイートをきっかけにメキシコに興味を持ってくれる人が増えたら良いなと思っています。

◇ ◇

恋愛や人付き合いの感覚はお国によってさまざま。自分が持つ感覚と違うからといって否定したりせず、互いに知り合う、尊重し合いたいものだ。今回の話題を提供してくれたTakaさんは、YouTubeチャンネル「TakayGloria」でメキシコやメキシコ人との国際恋愛に関する動画をパートナーと共に発信している。

メキシコに興味を持っている方、国際恋愛に興味を持っている方、スペイン語を学んでいる方はぜひチェックしていただきたい。 

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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