専業主婦からの仕事復帰、どうやって実現した? 「就職活動方法」「ブランクの不安解消法」ママたちに聞いた

働くママのみなさんの中には、子育てと仕事のバランスがうまくいかず、転職を考えているかた、いっそ辞めようかと思っているかたもいらっしゃるかと思います。一方で、働くママの転職もそうですが、専業主婦からの復職は、まだまだ厳しいものがあります。実際に専業主婦から仕事に復帰した3人の方に、就職活動の方法や、ブランクの不安、そして現在の働き心地などについて聞きました。

■保育園には「就職先」、面接では「保育園」を決めてと言われ…

▽Sさん(34歳・営業職・10時ー19時・正社員フルタイム・子ども3歳)

【専業主婦になったのはいつ? 期間は?】

会社が倒産した1カ月後に妊娠が発覚。そのため、次の仕事を探すこともできず、仕方なく専業主婦へ。子どもが8カ月になるまで専業主婦でいました。

【働くママになった理由は?】

最初は2、3年は専業主婦でいいかな?と思っていたけど、残高が減っていく通帳を見て、このままだと暮らしていけないと働くことを決意しました。もともと、専業主婦になりたくてなったわけじゃないということもあり、仕事が見つかるまではずっと不安との戦いで、毎日暗い気持ちで過ごしていましたね。

【就職活動はどのように行った?】

現在フルタイムで働いている会社は2社目なんです。専業主婦で1社目の就職口を探していた時は、保育園(区)からは「まず仕事を見つけてきてください」と言われ、仕事の面接にいけば「保育園を決めてください」と言われて、もうどうしていいかわからない状況でした。

やりたい仕事というより、保育園が決まっていなくても働かしてくれれば何でもいい!くらいに思っていましたね。

そんな時、たまたま保育園見学へ行って、時間より早くついてしまい外で待っていたら、保育園の2階にある生命保険会社の女性に「保険の営業をやらないか?」と声をかけられました。営業をやってみたいという気持ちもあったけど、とりあえず働けるならどこでも!という気持ちもあり、そこで働くことに。4カ月後に保育室が決まるまでは社内の託児所にあずけて働きました。

生命保険の営業を1年やり、いまの会社へ転職。その時の転職活動は、履歴書をだしたのが10社くらい、実際面接に行ったのが3社。そのときは女性向けの転職サイトを見て、子どもがいても大丈夫なところを条件に探していましたね。

【復帰時の不安は?】

不安よりは社会復帰できた喜びのほうが大きかったですね。未知の職種にチャレンジ!でしたが、最初に仕事内容を聞いていたので何とかやっていけるような気がして始めました。始めてからはこれは聞いてない!と思うことの連続でしたが(笑)。

子どもと離れる不安ももちろんありましたね。こんなに小さいのに母親と離れて大丈夫かなとか、発育に問題とか出たらどうしようなんて心配していました。最初は会社内の保育室ルームだったので、お昼休みとかに様子見に行けたんです。そういう始まりだったこともあり、私も徐々に「離れても大丈夫なんだな?」と安心していきました。

【実際働いてみてどうですか?働き心地を教えて!】

現在は広告代理店で営業をしています。仕事すること自体は好きなので楽しいなと感じることはもちろんあります。

ただ、営業先のクライアントが夜のお店が多いということもあり残業がマスト。それもあってか、残業ができない人を評価する文化がないです。働くママもいないため、どう扱っていいかわからないのか、しばらくほっとかれていました。

私より2カ月後に入社した独身の女の子と、与えられる業務の内容が違い、残業ができないせいか、営業での採用でしたが、今は7、8割が事務仕事です。自分がやりたいことや今までの経験値をなかなか活かせないことがストレスになっていますね。 この会社でどうキャリアをつめばいいのか? と迷子になっていました。

上司は、働くママということで「こんなに配慮しているのに何が不満なの?」というスタンスなので、なかなかわかってもらうことができない状況でしたが、それでも上司と話したり、部署異動の申請をしてみたりと行動することで考えてくれたのか、今の環境でできる営業案件を4月からもたせてもらうことになりました。転職も考えていましたが、今は少しホッとしています。

■障害がある我が子のために専業主婦から仕事復帰

▽Mさん (事務職・週4・10時ー15時半・有期雇用職員・子ども小3)

【専業主婦になったのはいつ? 期間は?】

産前働いていた会社を産休に入るタイミングで退社しました。当時は育休を取る人が会社にいなかったのと、業務内容も忙しすぎて子どもがいながら働ける環境ではなかったんです。そこから、子どもが年中になるまでは専業主婦でした。

【働くママになった理由は?】

子どもが障害をもっているのですが、当時通っていた療育施設から「療育施設にずっといるには能力が高いので、年中から保育園に入れなさい」と言われたことがきっかけです。保育園に入れないさいと言われたものの、「仕事をしなきゃいけないじゃん」と。そこから働き始めましたね。

【就職活動はどのように行った?】

現在は転職して2社目の会社にいます。1社目は、主人の知り合いの会社に頼んでもらって働くことに。専業主婦から働くママに転じる時に、やはり就活の難しさや、まず先に保育園を決めなきゃいけないということで、時間にも気持ちにもまったく余裕がなくなるんです。

そのため、安定した会社に勤めるまえに、ワンクッション、ただ働かしてもらえる場所を挟む。私のまわりでも、内職や近くの薬局でアルバイトなど、保育園に預けるために一旦そこで働いて、そこからまた安定する仕事に転職するという方が多いですね。

2社目の転職は、友達が「旦那の転勤で海外に行くから、自分の後任として働かないか?」と誘われて今は大学の研究センターで事務員として働いています。

【復帰時の不安は?働き心地を教えて!】

長いこと専業主婦だったので、決められた時間に動けるか、電話の受け答えとか大丈夫かな?など不安はありましたね。あと、保育園が遠かったので、障害のある子どもと一緒にちゃんと通えるかも心配でした。

【実際働いてみてどうですか?】

やはり専業主婦の時代より、バタバタと忙しいですが、生活にメリハリができました。時間はないけど、金銭的な余裕が生まれるので気持ちにゆとりが生まれた気がします。また、専業主婦のときは、子どもに障害があるということもあり、社会に取り残された感がとてもありましたが、働くことによってそれも解消してもらってよかったです。

つらい時期もありましたね。すこしまえに部署異動があったのですが、異動した当初は悩みました。

私のほかに同じような事務の人がいるのですが、彼女は夜、残業ができるんですね。職場も夕方からエンジンがかかって忙しくなることもあり、そうなると、メインの仕事は残業ができる人にいって、私はサブ的な役割しかできなくなる。

私は障害のある子どもを学童に入れて社会経験を積ませるんだ!という気持ちが強く、それが理由で仕事をしているので、そのへんは割り切っていましたが、業務に関わる打ち合わせにも呼んでもらえなくなり…。

私だけ、暇でほかの人は忙しくて、「私、いなくていいのかな?」と誰に何かを言われたわけではなく思ってしまって…。でもこのままだと自分がつらいなと思い、思っていることをちゃんと話し自分で切り込んでいくようにしたんです。周囲の人も良かれと配慮してくれているので、ちゃんと話さないと伝わらないんですね。

そうしているうちに、少しずつ状況が変わりました。当たり前のことだけど、時間を守るとか、物事をうやむやにしないでちゃんと報告するとか、言われてないことまでやって恩をきせとく(笑)とか、そうやってちゃんと誠実に仕事をしていたら、言いたいことを言えるようにもなったし、相手も信用してくれるようになってきました。

■シングルマザーになり家計を支えることに!

▽Tさん (営業事務職・週5 10時ー17時・パート・子ども小5)

【専業主婦になったのはいつ? 期間は?】

結婚を機に退社しました。まだ、私が結婚するときは、結婚=専業主婦がほとんどで、結婚を機に、みんなに祝福されて退社するというのが一般的だったんです。その後、主人が札幌に転勤になったので、同じ会社の札幌支社でパートとして働いている時に妊娠し辞めました。そこから、11年専業主婦をやっていました。

【働くママになった理由は?】

昨年、離婚をし、シングルマザーとなりました。そのタイミングで札幌から自分の実家のある東京に戻り、働くことになりました。 専業主婦は24時間365日子どもと一緒なので、それなりにやることもあって、決して楽で昼寝しているわけではないです。でも、それは子どもが小さいときだけで、そのうち幼稚園に行き、小学校にあがってしまうと、一人で遊びに行くし、習い事もひとりでいく、それこそママが一緒じゃなきゃ! みたいなことが減るんですよね。その頃から、何かをしたいなと考えて求人情報とかパラパラ見たりはしていました。

【就職活動はどのように行った?】

人間関係がダメだと続かないと思い、独身時代に働いていた会社に同期が残っていたので、空きがないかを聞いてもらいました。働いていたということもあり知識もあるため即戦力になるという理由でOGのパートさんの人数が増えているということも聞いていたんです。

連絡した当初はすぐに空きがでるわけではないと言われてしまい、そろそろ自分で探さなきゃいけないな…なんて思っている頃に、いまの部署で空きがでたんです。元社員とはいえ、面接はちゃんとありましたね。43歳という年齢や働いていなかったブランクも長いし、知らない環境で新しい仕事をするのは厳しいなと思っていたので、決まって安心しました。決まらなかったら、近所のパン屋さんとかで働こうと思っていました。

【復帰時の不安は?】

子どものことももちろん心配だったけど、11年何もしていなかったので、人間関係がうまくいくか不安でした。

あとは、実務の面でパソコンですね。面接のときにパソコンについても聞かれましたし、そこは結構、悩みましたね。

「苦手?」って聞かれて苦手ですって答えたら採用してもらえないと思い、「大丈夫です!」って答えてしまいました(笑)。ただ、エクセルの表作りとかはできなかったので、その辺はちゃんと、「できない」と答えましたけど、やはりパソコンは避けて通れないのかと不安になっていましたね。

【実際働いてみてどうですか?】

入社後の3カ月間は研修期間だったので、まず、この3カ月間は何があっても乗り切ろうと頑張りましたね。部屋は汚いし、ご飯も作れなかったけど、とにかく3カ月間はがむしゃらにやっていた気がします。

その後やるべきことのサイクルがわかってきてだいぶ慣れてきました。 心配していたパソコン業務では、やはり一応スキルがないことは伝えていたものの、「これを調べてエクセルで表にしておいて」など、分かる体で言われてしまって、今さら誰に聞いたらいいのだろうと戸惑うことはありましたね。上司が良い方だったのでいろいろ丁寧に教えていただいて、この1年でなんとかできるようになってきました。

もうひとつ気がかりだった子どもには、毎日お手紙ノートを書くように今でもしています。シングルになったことで、苗字も変わり、引越しもしたし、そこにきて、いままで当たり前のように母親が「おかえり」と迎えていたのに、家に誰もいない…。この状況は子どもにとってどうなんだろう?と思い、子どもへの罪悪感もあったため、何か残してあげたいと思ったのがきっかけです。

子どもも最初は「札幌に戻りたい!」「帰ってきて誰もいないのがさみしい」「もっとママといたい」って泣いてましたね。そうね、そうねと思いながらも、シングルになってしまったのでどうにもならない現実もあり。そのうち、子どもも「友達のママも仕事していて、家に帰ってもいないんだって」なんて言うようになり、そういう環境は自分だけじゃないんだと思うことができたのか落ち着いてきました。

この先はどこかのタイミングで正規雇用にしてもらうか、子どもが中学生になるタイミングとかで就業時間を伸ばすようにできたらと思っています。

■自らイキイキ働ける環境を切り開く

この取材をとおして感じたことは、まだまだママの雇用が厳しいという現実。

そして、誠実に仕事をする姿勢を見せたうえで、権利を主張するのではなく、思っていることはちゃんと伝える!という大切さ。

時短勤務にしてもらっているし、子どもの病気で休んで周りに迷惑かけてるし、と会社に対する罪悪感でいっぱいでも、声をあげないと気づいてもらえませんし、自分の仕事にも影響が及びさらに追い詰められます。

仕事でイキイキしているママの背中を子どもに見せてあげるためにも、自分が心地よく働ける環境を、自身で切り開いていける勇気をもつことが大事なんだと感じました。

(まいどなニュース/BRAVA編集部)

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