静岡のアポ電強盗で20歳の男逮捕 19歳共犯者がかばう理由…小川泰平氏が現地取材

アポ電強盗事件で、近藤良太容疑者が逮捕された神奈川県厚木市内の駐車場(撮影・小川泰平)
静岡県小山町で発生したアポ電強盗事件の現場(撮影・小川泰平)
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 静岡県小山町で今年3月、「アポ電」と称される犯行予兆電話の翌日に発生した強盗事件で、自称神奈川県厚木市の造園会社勤務、近藤良太容疑者(20)が強盗致傷と住居侵入の疑いで逮捕されたことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は23日に現地を取材し、デイリースポーツに対して近藤容疑者の同僚の証言を明かした。

 静岡県警によると、近藤容疑者と無職の19歳少年が3月16日早朝に小山町の70代の女性宅に侵入し、金庫にあった現金約100万円を奪い、その女性の顔に布団を押しつけるなどしてけがをさせた疑い。事件前日の15日に息子を名乗る人物から「100万円足りない」などと電話があったという。神奈川県平塚市在住の少年は3月19日に弁護士に付き添われて静岡県警御殿場署に出頭し、強盗の疑いで逮捕されていた。

 近藤容疑者が逮捕された場所は地元である厚木市内の駐車場。既に同容疑者を特定していた県警の捜査員が逮捕した。

 小川氏は、近藤容疑者が勤める造園会社の同僚から話を聞くことができた。

 同僚によると、近藤容疑者は5日ほど前からアルバイトで働いており、仕事はまじめだったが、経験がないので「手元」と呼ばれる雑用や手伝いのようなことをやっていたという。同僚は「言われたことはやっていたと思う。(23日は)何の連絡もなく休んでいた。社長が『連絡をしても連絡が取れない』と言っていた。アポ電強盗のことはテレビでやっていたので知っているが、びっくりしている」と話したという。

 3月に逮捕された19歳の少年は「1人でやった」と話しており、一方の近藤容疑者は「知らない」と否認しているが、2人は知人だったとみられている。

 小川氏は「警察は、この2人は実行犯で他に、指示役や掛け子(電話役)等がいる組織的な犯行とみています。19歳の少年が『1人でやった』と近藤容疑者をかばう供述をしているのは、それが事前のルールであったのでしょう。それ以上話すと、組織全体に警察の手が及ぶことなど、少年であることも含めて、口裏を合わせていると思われる」と推測した。

 さらに、小川氏は「県警は、被害者の供述や被害現場の足跡、犯行に使用した車両内の遺留物等々から、実行犯を19歳の少年と近藤良太容疑者20歳の2名と特定したと思われる」と解説した。

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