歴史的建築物でピンク・フロイドを聴き尽くす 神戸税関で時空を超えた体験!?

 英国の伝説的ロックバンド「ピンク・フロイド」を聴き尽くす音楽イベント「TIME TRIP COSMOS with PINK FLOYD」が3月16日に神戸税関(兵庫・神戸市)で開催される。神戸を中心に活動している「タイムトリップ神戸」と「078」による参加無料の共同イベント。なにやら、時空を超えた“音と光の芸術”を歴史的建築物で体感できるとのことだ。

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 幻想的な音楽イベントを共催する「タイムトリップ神戸」は、1970~80年代の神戸の文化風俗を振り返りながら、今の時代に合った良さを改めて作り上げようと活動している市民グループ。メンバーの1人は「華やかかりし神戸を謳歌していた今の大人に、また盛り上がってもらいたい」と話す。

 一方の「078」(ゼロ・ナナ・ハチ)は神戸の市外局番から名前をとっていることからも分かるように、神戸を元気づけようと一昨年に動き出した市民参加型のクロスメディアイベント。実行委員によれば「若者に選ばれ、誰もが活躍するまち」神戸を実現することをテーマに掲げ、神戸の魅力を未来へ発信しているとのこと。今回の音楽イベントもその一環だ。

 目玉として選ばれたのがロック界のレジェンドだった。ピンク・フロイドは文学的、哲学的な歌詞が特徴でかれこれ50年近く活躍。進歩的で革新的なロック、いわゆるプログレッシブ・ロックの先駆者としても知られ、作品の総売り上げ2億5000万枚以上というモンスターバンドだ。73年に発表したアルバム「狂気」は全米チャートに741週連続ランクインし、95年に「グラミー賞」受賞。96年には「ロックの殿堂」入りを果たしている。

 演出を担当するのはメディアミックスプロデューサーの立川直樹氏。「メディアの交流」をテーマに音楽、映画、美術、舞台など幅広いジャンルで活躍しており、実行委員の1人は「ピンク・フロイド関連の日本における企画を一任されている立川氏なくして、今回のイベントは実現できるものではなかった。ピンク・フロイドがかねてから試み続けている“音と光の融合”を体感できる稀有な機会となるでしょう」と力説した。

 舞台となる神戸税関は慶応3年(1868年)に神戸開港と同時に「兵庫運上所」という名称で開設された歴史的建造物。その中庭に立川氏が選曲したピンク・フロイドの名曲が荘厳な照明の中で鳴り響くという仕掛けだ。

 「神戸を見守り続けてきた伝統のある建築物をライトアップし、美しく幻想的に浮かび上がらせ、そこに幽玄なピンク・フロイドの良質な音楽を響かせる。ピンク・フロイドのファンだけではなく、音楽好きにはたまらない2日間となるでしょう」と実行委員。17日はKIITO(デザイン・クリエイティブセンター神戸)で、テクニクスのスペシャルオーディオ機材を使ったリスニングサロンを実施する。最新システムを使って、多種多様な要素を含む「ピンク・フロイド」の音楽を立川氏が当時のエピソードなどまじえながら解説する、贅沢な時間も設けられている。(デイリースポーツ特約記者・山本智行)

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