資産230億円の投資家cis氏の素顔 昼食は牛丼、会食は年1億円…

 30代で資産230億円を達成した個人投資家のcis(しす)氏が初の著書「一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学」(KADOKAWA)を世に出した。同氏は1979年3月生まれで既婚。本書では一つのジャンルで頂点を極めた人物の思考と生き様が描かれており、「230億円」からイメージされる“セレブな生活”とのギャップが印象に残った。その生活の一端を紹介しよう。

 【食事】「ふだん何を食べてますか?」と質問したところ、誠実に答えてくださった。

 「お昼は牛丼とか、吉野家も松屋もたまに行きます。早いですし、いいですよね。(首都圏展開のチェーン店)富士そばにも、そば湯を飲みに行きます(笑)。『安いから食べない、高いから食べる、あるいは、その逆』は考えない。値段、コストパフォーマンスは気にしない。松屋の優待券は友だちにあげて喜ばれています」

 一方、投資家の友人たちとの会食は「おいしいであろう、いい素材を使っていて、あまり味付けが濃くないところに行きます」。10人前後での食事の会計はすべて1人で持つ。会食は年200回ほど、総額は年間1億円ほどになるという。

 【ギャンブル】投資家仲間との会食はほとんどが麻雀とセットだ。友人たちとの遊びの場が、相場というギリギリの勝負の中で心身のバランスを保つ“オアシス”になっているのだろうか?

 「バカ話もして“オアシス”であるかもしれないですけど、純粋に麻雀という勝負を研究するところでもあります。もともと知的好奇心があって、勝っても負けても、考えることが面白い」。本書の構成を務めた麻雀ライターの福地誠氏にも「まごうことなき強者(つわもの)」と言わしめる腕前を持つ。

 筋金入りのギャンブラーでもある。パチンコは中学生の時に親に連れられて打ち始め、中学3年生の夏休みに1人で通うようになったという。

 「当時はおおらかな時代でしたね。朝一番の開店時は有利な機種が何個かあって、月40万円くらい稼げていたと思います。サラリーマンは会社を休んで行けないですけど、中学生は夏休みもあるし、(通常時も)7000円~1万4000円を取ってから学校に行った」。高校・大学では同級生を“打ち子”にして、20歳で2000万円を貯めたという。

 【ゲーム】ギャンブルとゲームが原点。その勝負勘が養われた。

 「相場は上がるか、下がるかしかない。その押し引きは麻雀やポーカーに通じる」。cisという名の由来はビデオゲーム。「俺と戦う相手は死す(シス)」という意味だ。「ゲームセンターで、いいスコアを出した時に、英語3文字のネームを入れるので、当て字でこうなりました」

 長くモニターに向かっても疲れない体、目まぐるしく変化する場況に対応する反応速度は「ゲーマーだったことが生きている」という。そして、本書の最後ではこう締めくくっている。「資本主義は人類史上最高のゲームかもしれない」と。(デイリースポーツ・北村泰介)

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