ナニワに春を呼ぶ!「大阪」の冠を持つ唯一の映画祭、16年には希林さんも参加

「おおさかシネマフェスティバル2016」で主演女優賞を受賞したときの樹木希林さんと総合司会の浜村淳=2016年3月
昨年の表彰式では菅田将暉、桐谷健太(中央)が主演男優賞W受賞=2018年
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 “ナニワのアカデミー賞”こと「おおさかシネマフェスティバル2019~映画ファンのための映画まつり~」が3月3日、大阪市北区のホテルエルセラーン大阪で開かれることになり、このほど各賞が発表された。

 作品賞には、暴対法成立直前の昭和末期の広島を舞台に、刑事とやくざ、女たちが生き残りをかけて壮絶な戦いを繰り広げる力作「孤狼の血」が選ばれた。主演男優賞(役所広司)、助演男優賞(松坂桃李)、助演女優賞(阿部純子)と監督賞(白石和彌)の主要5冠を獲得した。

 同シネフェスは、前年度(今回は2018年)に関西地区で公開された作品の中から投票でベストテンを選ぶ。投票できるのは、年間200本以上を鑑賞した者のみ。映画記者、映画評論家、パーソナリティら28人の投票委員が参加し日本映画・外国映画の各ベストテンが決まった。

 個人賞については、投票の結果をもとに選考委員会を開き、特に関西にゆかりのある人物を中心に選出。今回でいえば、阿部純子(25)、新人男優賞の大谷亮平(38)、新人女優賞の平尾菜々花(12)が大阪出身、音楽賞のtofu-beats(トーフビーツ=28)は兵庫県出身。

 元は1976年、映画監督の大森一樹氏(66)が学生だった時に「映画ファンのための映画まつり」という行事を映画監督の関本郁夫氏(76)らと立ち上げたのが始まり。

 第1回の作品賞は渡哲也主演「仁義の墓場」。渡は表彰式に来られなかったが、所属の石原プロから松竹梅の一斗樽が会場に届けられて盛り上がった。翌77年の第2回には、主演男優賞の水谷豊(「青春の殺人者」)、主演女優賞の原田美枝子(「大地の子守唄」)がそろって来場した。

 以後、「大阪」の冠を持つ唯一の映画祭として、映画各社の協力も受けて00年の第25回まで開催。01~05年は諸般の事情で中止になったが06年、名称を「おおさかシネマフェスティバル」と変えて再スタートを切った。

 16年には故樹木希林さんが主演女優賞を受賞。1人で来阪し、楽屋もメーク室も使わず、出番まで舞台袖で他の受賞者の話を楽しそうに聞いていた。樹木さんの周りに佐藤浩市(主演男優賞)、松坂桃李(助演男優賞)らが集まり映画談義に花を咲かせていた。

 今年は役所広司(63)、第2回の主演男優賞を受賞した水谷豊の娘・趣里(主演女優賞=28)をはじめ、「カメラを止めるな!」で強烈な印象を残した、どんぐり(竹原芳子=58)らが来場予定。ベストワン作品「孤狼の血」、趣里の主演作「生きてるだけで、愛」の2本が上映される。

 ナニワに春を呼ぶ“おおさかシネフェス”。実行委員会のメンバーは入れ替わりながらも「映画ファンのための映画まつり」のサブタイトルを残し、43年前の精神を引き継いでいる。(デイリースポーツ特約記者・入谷晴美)

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